第15話 男VS女

今日は北雪高校との合同テスト

本来なら力負けで男の方が有利だと思うが

うちらの学年は比較的に狙撃兵が多いらしい

莇さん率いる偵察部隊を主に俺たちは各位置に着いた

俺は木の後ろに隠れて耳から口元まで伸びてる通信機で莇さんに位置に着いたと報告する


「大丈夫かな」


「気持ちで負けてちゃだめだよ坂本さん。大丈夫だって」


俺が言うと安心したかのように微笑む

俺の頭の中にかわいいという思考が過ぎると

テスト開始のベルが場内に響いた

ステージは北雪高校の訓練所

ジャングルみたいになっていてサーカーグラウンドを十個おいても面積は埋まらないらしい

俺は京塚さんと坂本さんを目で合図して飛び出そうとする


「待って椿君!!!」


俺は飛び出そうとした瞬間首根っこを掴まれ地面に倒れさせられる

次にベチャ、と変な音が頭上から聞こえた

俺は目線をあげると京塚さんの体に赤いペンキがベッチャリついていた


「あちゃーなんか静かだと思ったんだよね。こういうことか」


「え?なに?どうしたの?どういう事?」


「・・・・こちら六道、莇さん、緊急事態だ。京塚さんがやられた」


『・・・・のようですね。私とした事が誤算でしたわ。こちらもカンナがやられてしまいましたわ』


京塚さん曰く、これはおそらくスタート位置にいた

男狙撃兵のせいだと言う

先程いったように恐ろしい構造と広さで

京塚さんと皀さんを探し当てたのか?

ということは俺たちの場所はバレているのか・・・・


「坂本さん、ここから相手撃ち抜けたり出来る?」


「・・・・やってみる」


「ま、頑張ってね二人とも。おーえんしとく」


「あ、ありがとう京塚さん、守ってくれて


俺が言うと京塚さんは手をひらひらさせる

それが僕の使命だからと言わんばかりに

この人に一つ貸しが出来てしまったな


「つば・・・・六道さん。覗いてみたけどあまり見えなかった」


「そっか、とりあえず慎重に進むしかない。莇さんも時期に合流しよう」


『了解しましたわ♪カンナを倒した罪は重いですわよ!!』


この後道中の突撃兵などを倒し、莇さんと合流した

今のところ30対25。こちらが不利な状況だ

やはり京塚さんと皀さんが脱落は痛い

そんなことを思ってると前から声が聞こえた


「お〜いたいた〜よう嬢ちゃん達〜♪元気してっか〜?」


こんな堂々と目の前に来られるとこちらが拍子抜けだ

ポケットに手を入れて現れた男の腰には

拳銃が二つ付いている。どうやら戦う気はなさそうだ


「何の用ですの?ここは戦場ですわ」


「俺達と勝負しねえか?一対一のデスマッチ」


男がそう言うと後ろから二人ほど男が見える

すると一人の男が俺に向かって襲ってくる

俺はどうにか拳を受け止めて相手を確かめる

・・・・あれ?こいつ・・・・・俺?

なんで俺の目の前に、男姿の俺がいるんだ!?

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