第110話 エピローグ二、過去、毒喰い、憂いは救い

 ※前半叶恵の昔話。

 ※前半の前半そこそこ重く、後半で吐くほど重たい可能性あり。ご注意ください。

 ※性描写が一部ありますが、不快感を伴った際は知らせていただけると幸いです。

 ※ラストはちゃんとラブコメします。

 ※かなり長いです。申し訳ありません。

 ※ラスト少し追加しました。


 ≡≡≡≡≡


 伊吹乃 叶恵は男子だ。

 何を今更と言うかもしれないが、今の叶恵ができあがったのは中学生の頃である。

 小学生の頃から相談事務所紛いのことをしていたのは事実だが、それが恋愛方面に特化したのは、一つの事故とも言える事件からである。


 が、その話をするためにはかなり前の段階から話さねばならない。


 伊吹乃 叶恵、小学六年の、秋の話である。


 *


「ねぇ叶恵!好きな人が出来たって本当!?」


「うわっ!?和之?何だー……おかしいかな?」


 紅葉が色づき始める十月半ば。

 ある小学校ではそこそこ有名な三人組がいた。


 伊吹乃 叶恵。

 原田 和之。

 皆嶋 シア。


 三人は幼なじみだが、なんの偶然か三人とも顔が整っていた。整いすぎていた、と言うべきなのかもしれないが、とにかく。


 幸い、三人ともに性格は社交的。いじめの対象にもならず、教師などとも程よい距離を保っていたために使いっ走りなどにもならず、いわゆるクラスの中心のような立場だった。


 よく遊び、よく学ぶ。


 小学校という場のコンセプトをこれほどまでに体現した三人はそうはいないだろう。


 さて、そんな仲のいい三人だが、一人だけ周りから浮いていた。無論、いじめなどがないことからもわかるように、悪い方向では無いのだが……


 少し、達観しているきらいのあるだ。念の為にもう一度明言しておこう。


 、だ。


 例え女子のように髪が長くとも。

 例え顔が中性的で、年齢的なあどけなさから女子のような顔立ちに見えても。

 例え……当時の口調が可愛らしい敬語のようなものであったとしても。

 例え、その口調が和之に対してのみある程度崩れていたものだったとしても。


 間違いなく伊吹乃 叶恵という存在は男性として生まれており、本人もそうだという自覚をもって日々を過ごしていた。


 授業を真面目に受け、休憩時間や放課後はルールを破らないように遊ぶ。ごくごく普通の小学生男子だったのだ。


 それがある日、一人の少女によって叩き潰されるまでは。


 *


 小学校から叶恵と同じ学校だという少年はこう言う。


「伊吹乃?……ああ、確かに中学から別人みたいになったな。なんかあったらしいけど、本人は何も言わねぇ、周りは知らねぇ。俺も別に関わりが深かったわけじゃないからなぁ。あ、でも一個変なことがあったな。え?口調?いやまぁ確かに急に雑になってたけども。いやそうじゃなくてな。あいつ今恋愛相談部とかいうことして楽しんでるじゃん?うん、で、それなんだけど、元々はなんでも受け付ける相談部的なやつだったんだよ。それが中学に上がった途端に恋愛専門。顔がいいからって勘違いした別小の男子が軒並み撃沈すんのは笑ったなぁ……。えーと、なんだっけ?あ、そうそうそれでな?なんでかって小学校の時に仲良かったやつが聞きに行ったんだよ。でもな、そいつが戻ってきた時に全員ゾッとしたぜ。だってさ。そいつの話すことが自分の好きなやつのことばっか。意味わかんねぇんだよ。あ?洗脳?違う違う。そういうやつじゃない。その後に聞きそびれたこと謝られたし。要するに、だ。立場を使って強引に会話誘導して引き込むほどに聞かれたくない話ってことなんだよ。だからあいつを深追いするのはやめとけ。大恥かいて撃沈したくなけりゃあな」


 *


 十一月。

 叶恵はどこかから視線を感じる日々を送っていた。

 どこからかも分からない。どうすればいいかも分からない。

 教師や両親に聞けば色恋話を匂わされ、否、そういう方向に誤魔化され。知り合い友人は犯人かもしれないと思うと話すこともできず。


 そういった日々が続いていた、ある日。


 普段通り登校した叶恵の下駄箱から数枚、紙が落ちた。


 今にして思えば幸いだったのだろう。

 丁度和之もシアも、風邪で休みだったのだから。


 落ちてきた紙のうちの一つは便箋だ。

 ただし、書いてある内容は著しく正気を損ねたものだった。


『叶恵くんへ。

 これを読み終わったら屋上に来てね♡

 来なかったら私が死んじゃうから♪

 だって愛しているあなたが来なければ私はまともじゃいられないの。

 だからあなたが来て抱きしめて?慰めて?囁いて?ね?お願い。寂しくて寂しくてこの手紙を書いてる途中も震えて仕方がないの。あなたを考えるだけで震えちゃう。はやくあいたいの。ねぇ、いますぐきて?おくじょう。かぎはあいてるから。わたしをあいしているならとうぜんよね?だってあなたはわたしをあいしているから。わたしもあなたをあいしているから。はやく。はやく。あいたいあいたい会いたい逢いたい愛しあいたいの。ね?だからはやく、きて?』


 差出人は不明。というかまともな小学生の語彙力では無い。ドラマなら外部の者が〜、となるのかもしれないが、生憎と叶恵たちの通う小学校は警備にしっかりと金を払う学校だったため、私立校並の警備体制がしかれている。余所者が侵入するのは容易ではないのだ。


「なんだろう、これ……」


 読んでいるだけで気味の悪さがにじみ出るような文章。徐々に字形が崩れ、漢字を使えなくなり、最後だけ正気に戻ったかのように元の字形に戻る。

 だが、それだけではなかった。


「………………ひっ」


 叶恵は思わず尻もちを着く。それは残っていた数枚のを見てしまったからだ。


「なに?なんで?いつ?なんで?どうして?」


 映っていたのは叶恵だ。それも、


「これ、家の中じゃ……」


 叶恵が自室で過ごしている中の一描写ばかりが撮られていたからである。


 *


「あ、やっと来てくれた!」


「………っ!」


 何とか屋上まで来た叶恵。しかし、そこで心が折れる。

 目の前にいたのは仲の良かった女子だ。

 それも、かなり。

 周りからは付き合っているように見えたかもしれない。


 ──実際、両想いだったのだ。


 ただ、通じ合うには想いの規模が、あまりにも違っていた。違いすぎていた。

 片側からは小学生らしい淡い恋心。

 しかし反対側からやってくるのは一生分の、小学生が抱えるには重すぎる


 悲劇はこれだけではない。

 なまじ両想いであることに変わりはない。つまりは周囲からもそういうふうに見られているわけで。


 片側にはそれがからかいに感じていたことだろう。気恥しさもあれど、一方通行でないかもしれないことに顔を赤く染めたかもしれない。

 しかし、しかしだ。

 もう片側は、そんな軽いものではなかった。

 当然、前者の想いを軽いものと捨てる訳では無い。両親は息子に彼女ができたらどんな子だろうかと話すこともあるだろう。妹は兄と仲良くしている少女に少しムッとしていたことだろう。

 だがそれは全て打ち砕かれる。

 恋は盲目、甘すぎる認識だ。


 恋は、思考に対するとなりうる。


 もちろん、普通はそうはならないし、多少酷くとも、それは盲目という範疇で済むのだ。

 だが、この少女はそうではなかった。

 いつこのように思考が歪んだかは誰も知らない。あるいは本人すらも知らないのかもしれない。


『恋とは愛。故に恋をするのは運命なのだ。必ず結ばれるべきなのだ。そう、両想いならば、なおのこと。必ず、絶対、必然的に、結ばれなければならない』


 齢十二歳の少女が持っていた価値観は、ズレている、などというレベルでは、なかったのだ。


 クラスが同じだった叶恵と少女。最初は見ているだけで充分だった。どちらも意識しているからか、たまに視線が合うと、どちらも少し頬を色付け、目を背ける。

 だが、いつからかその関係は変わった。

 眺めるだけから、凝視へ。

 凝視から、監視へ。


 叶恵が家族で出かけた時に、伊吹乃家に、で侵入。親に買ってもらったカメラを自分で改造して作った隠しカメラを本棚に設置。


 以降は特に何もせず、日常生活を送る叶恵を見つめては恍惚の表情を浮かべていた。


 そんな少女の敵とも呼べる人物は、叶恵の幼なじみの二人、和之とシアだ。


 自分よりも叶恵に近しい場所に陣取り、叶恵の横で笑っている。


 憎くて憎くて仕方がなかった。殺してやりたかったものの、と理性が叫んだため、実行されることは無かった。


 そんなある日、いつものように朝四時に目を覚まし、本棚から見えるベッドの上の叶恵の寝顔を見ながら涎を垂らしそうになっていた時だ。

 叶恵の母が叶恵を起こし、和之とシアが風邪を引いたと言った時。

 いつか下駄箱に入れようと思っていた手紙があるのを思い出した。毎日叶恵を見ることが生き甲斐だった少女が、渡す瞬間を夢見て歓喜に身をよじらせながら書いた手紙だ。


 今日が、記念日だ。


 そう思った少女の行動は早かった。

 盗撮した叶恵の写真数枚と手紙をまとめ、たまたまカメラ目線になっていた叶恵の写真にキスをし、少しばかりいたした後、普段の三十分前に家を出た。

 通学路を歩いている時は何もしない。ただ、頭の中では叶恵との情事を妄想しては顔を赤くして俯くのみ。ランドセルと小学生の制服とはあまりにも釣り合わない妄想である。


 *


 そして───


 *


「はぁ………ねぇ、叶恵くん?」


 叶恵の目の前には、顔を上気させ、なまめかしい息遣いで上目遣いにこちらを見上げる好きな少女。目には恍惚した、しかし濁った光を宿し、近づいてくる。


 意味がわからなかった。なぜこうなっているのか。なぜこの子は迫ってくるのか。


「はぁ、はぁ……んっ、はぁ、はぁ……」


 生唾を飲み込む。コクリと、叶恵の喉が動いた瞬間に、


「ぁ………んむ!?」


 唇を重ねられた。

 それだけではない。

 固く閉じた唇の隙間から、口内に舌が侵入してくる。

 ゆっくりと、味わい尽くすように、舌を重ね、唇の隙間を広げ、


「?!?!??!!??」


 驚いた叶恵は、しかし、固まってしまった。

 突き放すという行動を、中途半端に留めてしまった。


 流れてきたそれを、ただ、受け取ることしか出来ない。

 再び犯し尽くされる口内で、自分と相手の唾が絡む。それは最後に、半分ほど、が、気が動転しきっていた叶恵は何もできず、何もわからず、訳の分からない快感に恐怖した。


「……っはぁぁぁ」


 少女の表情は緩みきっていた。いたした時の何倍にも勝る快感。口と口で交わったことに対するえも言われぬ幸福感。そして、


 真に交われば、どれほどの快感と幸福と満足を得られるのかという、あまりにも深すぎる欲。


 十一月の朝は冷える。

 だが、少女に躊躇いなどない。

 後ずさる叶恵の頭を掴み、再び唇を重ねる。

 それと同時に、ズボンを脱がせ始める。


「!!??っ!?んっ!?むっ!ん、ちゅる……んっむぅっ!!」


 抵抗しようにも体が動かない。

 少女の細腕とは思えないほどの力で叶恵の後頭部に手を当て、自分に向かって押し付け続ける。

 そうしているうちに下半身を剥かれた叶恵は、一瞬力が緩んだタイミングで強引に抜け出す。放られていた下着とズボンを回収し、逃げようとして───「はぁ、もっと。ねぇ、まだ、だめ?ねぇ、どうして何もしてくれないの?わたしはこんなにあなたが、こんなに、どうして逃げるの?」


 掴まれた腕が、動かない。

 引っ張り出される。

 またも少女が手を伸ばした時、叶恵は、

 そして、


「怖い……怖いよ……なんでこんなことするの?」


 トロンとした目、互いの唾でベタベタになった口元はだらしなく歪み、叶恵に似た長い髪が風に揺れる。

 そして、首を傾げる。


「こわい?どうして?わたしはあなたを愛しているの。あなたはわたしが嫌いなの?そんなことないよね。知ってるよ?みんな話してくれるから。あなた自身が話してくれるから。ね?一緒になろ?ドロドロに、ぐっちゃぐちゃになるまで一緒に、ね?そうしないとあなたに変な虫が着いちゃうから。そんなのは許せないから。ね?何も怖くないよ?一緒に気持ちよくなろ?」


 歪んだ、あまりにも歪みすぎて、肥大化した想い重いは、次の叶恵の言葉によって、


「嫌だ」


「え?」


 あっさりと、地盤から、崩れ落ちる。


「嫌だ。怖いよ。意味がわからない。一緒にいたくないよ」


「…………………ぁ、ぇ?」


 ほかより少々大人だった叶恵は、しかし、小学生であることに変わりはない。何より、身の危険を、その身をもって体験したのだ。首を横に振って、拒絶を示し続ける。


「…………………………………………………………………………………」


 少女はその時何を思っただろう。

 知るものはいない。知る必要も無いかもしれないし、知った方が良かったのかもしれない。


 ただ、少女がその時とった行動によって、誰もその真意を知ることは出来なくなるからだ。


「…………え?」


 ゆっくりと、少女は後ろを振り向く。数十メートル先には高いフェンス。しかし、少女が向かった場所は、経年劣化によってボロボロとなってしまっていた場所。


 飛び込んだ。


 落ちた。


 そして、


 ───死んだ。




 以降、この少女の行動は、伊吹乃 叶恵という少年に、あまりにも深いトラウマと、


 自分以外がこのような被害に遭うことのないよう、手の届く範囲を守るために、恋愛専門の相談受付のみをするようになった。


 *


 ◆春来視点寄り


 教室でそれを聞いた春来は、あまりの事態の重さに愕然とした。

 何かを抱えている。それは知っていた。

 だが、小学生同士で性犯罪が起こったこと、そしてその被害者が叶恵であることに、何も言葉が出なかった。

 今まで自分がしてきたことに叶恵がその少女と自分を重ねたことが、幾度あっただろうか。自分に向けてくれる優しい笑顔に、どれだけの苦痛に耐えていたのだろうか。


「…………………それは、でも……」


「ま、そうなるよな。まぁたしかに直接殺したわけじゃない。怖すぎて呆然とあいつが屋上から飛び降りる瞬間を見てただけだ。最期に何か言ってからもしれないけど知りようもない……でもそれは見殺しって部類には入る」


 大して差はないと、昏い目を長い前髪の中に隠して、自嘲気味に笑う。


「だからさ。安姫先輩に告白された時、死ぬほど怖かった。今まで会話したりした事の無い人が自分のことを好きだって言ってくるんだ。あいつとは違うってわかってても、体が拒否したよ。ほんとに、迷惑かけた……」


「そ、そんなことは……」


 喉をついて出た言葉は、あまりにも薄かった。目の前に、あまりにも巨大な壁が立ちはだかったような、そんな錯覚すら覚えるほどに。


「正直に言うとな」


 そんな春来を見兼ねたのか、それとも別の意図があるのか、叶恵が口をまた開く。


「初めてまともに顔合わせた時にさ。いきなり頭抱え込まれて、思いっきり突き放しそうになったんだよ」


 そんな口から出てくるのは、春来の懸念通りの言葉の羅列。


「無理やり犯されそうになって、ファーストキスは強姦?紛いで盗られて、まぁ、ぶっちゃけると一瞬怖かった」


 しかしその言葉は春来の懸念から外れていく。


「え……」


 ふと顔を上げると、いつも通りの叶恵がいた。

 昏い目は消え、そこには申し訳なさと呆れと楽しさを含んだ、悪戯心に光る目がある。

 口元は少しだけ緩んでいるが、微笑んでいる程度のものだ。


「一回さ、膝枕しただろ?」


「は、はい」


 もう何ヶ月も前、倒れた春来を叶恵が介抱した時に、和之が叶恵に命令した時のことだろう。

 目が覚めたら叶恵の顔がすぐ近くで驚いたことを覚えている。


「あの時さ。抵抗感が無かったんだよ」


「ふぇ?」


 素っ頓狂な声が出た。あまりに意外な事実が明かされたからだ。


「恥ずかしさはあったんだけどな。逆に言うとそれくらいしか無くて。結構自分でも驚いてた」


 事実なのだろう。顔が少々赤らんでいる。

 そしてその事実を聞いた春来も真っ赤である。


「ま、今日話すことはこれくらい。片付け終わってないし、帰ろうぜ」


「えっ」


 が、叶恵が照れ隠しを大外しした。


「えっ?」


「えっ?」


 どちらもどうすればいいか分からずにえっ?と言い返す。


「………」


「………」


 そして黙って見つめあっていると、


「「ぷふっ」」


 同時に噴いた。

 重苦しい雰囲気は吹き飛び、暗い教室がなって……あ。


「ようてめぇら……青春してるか?」


 高野である。

 見回りである。

 片付けが中途半端で危ないところがないか確認のために校舎中を確認していたところ、完全下校時間をすぎているにもかかわらず残っているふたりの声が聞こえたのである。

 つまり、つまりだ。


「「………………」」


「反省文提出してから帰れ。量は少なくていい。書かずに帰ったら……わかるな?」


 ガタガタと震える二人。そして更に、


「ああそうだ伊吹乃」


 ビクッと叶恵の肩が震える。


「複数請負は許したが、ってやつが、あるよなぁ?」


 ニヤリと片頬を上げた高野。完全に悪役である。しかし、その目には少し、ほんの少しだけ、優しさが篭もっていた。


























 尚、平花及び戦場は既に戦線を離脱していた模様。後日、叶恵による天誅説教が降り注いだ。ガチ切れだったという。






 ≡≡≡≡≡

 三章終わり!

 グダグダで本当に申し訳ありませんでした!

 言い訳できるのであれば言わせてください。


 一応は受験生なのです!


 と言ってもたいしたことしてないのでほんとに言い訳にしかなりません。

 今の段階でもまだ終わった訳では無いので……ほんとにごめんなさい。

 2月10日で終わるかもしれませんが、続くかもしれません。

 そうなった場合は週一投稿できるようには心がけますのでよろしくお願いします。


 さて、次は四章です。

 多分超アッサリ終わります。

 ぶっちゃけると今の段階で既に外堀が埋まってるような状態なので、日常パート挟んでサクッと終わりになるかもです。


 連絡事項終わり!

 モヤモヤも多いことかと思いますが、既に解説は終えていますので何も語りません。

 グッダグダな本作をまだ読むという方に感謝致します。

 それでは次の章で!

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