雨のち晴れ
@watagasi11084
プロローグ 誕生
――その日は雲一つない晴天だった――――
とある病院の一室で1つの命が産まれようとしていた。
「頑張れ!雫!もう少しだ!」
痛みに耐えている妻の手を握り、声をかけ続ける夫の姿がそこにはあった。
「もうすこしですから頑張ってください!!」
病院の先生と看護師に囲まれながらその瞬間はやってきた。
高らかな声と共にその命は生まれた。
「元気な男の子ですよ、どうぞ」
その目は母親と同じとても青く澄んだ目をしており、まっすぐにこちらを見て話しかけてきているようだった。
そんな子に母は話しかける。
「生まれてきてくれてありがとう…
あなたの名前はね、お父さんと一緒に考えてあるのよ」
「時雨...お前の名前は天々谷時雨だ」
まるで名前が気にいったかのように小さな子は微笑みかけてくる。
「おい見たか!!今笑ったぞ!」
「ふふっ気に入ってくれてよかったわ」
幸せを絵に描いたような空間がそこにはあった。
「これからよろしくね!時雨!」
――外は雨が降りしきっていた――
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます