第26話:追われるモノ
翌日。
私たちは、
道中の魔物を蹴散らしながら、最下層へと到達した。
「⋯⋯異常は無い、か」
「はい。センサー類で探知してみましたが、異常はありません」
特にこれといった異常が無い事を確認し、私たちは引き返した。
◆◆◆
私たちはギルドへと行き、ギルドマスター・バレンさんへと報告した。
「わざわざご苦労だったね。調査はこちらで行うからわざわざ様子を見に行かなくても良かったのだが⋯⋯」
「いえ。個人的にも気になったものですから⋯⋯」
「そうか。まぁ気にしないでおこう。⋯⋯ところで話は変わるのだが、君たちはこの後どうするのかな?」
「一応冒険者ですので、そのまま依頼を受けようと思ってますが⋯⋯」
「そうか。さっき入ってきた情報だがね、魔物の集団が東へ向かっていったとの噂があった」
「!!」
「今はまだ調査中だから何とも言えないがね。とりあえず、街の外に出るなら用心はしておいてくれよ?」
「⋯⋯分かりました。気をつけます」
◆◆◆
ー街外の森ー
「シャァッ!」
「グオオオオオオオオォォォォ⋯⋯⋯」
アイビスの短剣がトライホーン・ベアーの喉元を切り裂いた。
私たちはギルドの依頼を受けて、森に出没した魔物の討伐に来ていた。
ギルドの職員とはいえ、〈特命職員〉という役職上、ギルドマスターからの指示が無い限り、する事は無い。よって、冒険者を続けていても問題は無い。
「⋯⋯もうこの周辺の魔物は余裕で倒せるようになったね」
「そりゃあ毎日特訓してましたからね!」
アイビスは、日課として日の出前の早朝と就寝前の夜中に特訓をしていた。時には私と手合わせをする事もあった。剣の腕前ではすでに私を超えているはずなのだが、対人戦には慣れてないらしく、未だに私の方が強かったりする。
「ともあれ、依頼は達成したし、仕留めた魔物を持っていこう。さっさとしないと日が暮れ⋯⋯」
「師匠。誰かがこっちに向かってきてますよ?」
「え?」
アイビスが見た方向を見てみる。確かに人がこちらへと走ってきている。よく見ると身なりはボロボロ、さらに誰かに追われているようにも見える。
さて、どうするか⋯⋯。
→助ける
助けない
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