第14話:助っ人勧誘
「正気ですか!」
夜。
3人は私の自宅で夕食を済ませ、盗賊団盗賊の話し合いをしていた。
「私、盗賊どころか人間とすら戦った事無いんですよ!それなのに、20人もいる盗賊団を捕まえるだなんて⋯⋯」
「まぁ落ち着いて、アイビス」
不安に駆られるアイビスを、なんとか落ち着かせる。
「なにも『3人だけで』とは言ってないよ」
「⋯⋯え?」
「確かにバレンさんは私たちに依頼してきた。しかし人数については触れていない。つまり⋯⋯」
「他に助っ人を頼む、という事ですわね」
私の説明にアキナが乗っかる。
「そういう事。いくらなんでも、20人も捕まえるには手が足りない。どのみち協力者を探さないといけないんだ」
「⋯⋯ほっ。良かったぁ〜⋯⋯」
アイビスは安堵した様子で、椅子に腰掛けた。不安が解けたからか、いつもの彼女に戻っている。
「じゃあ、助っ人は誰に声をかけるんですか?」
「騎士団は無理だとして、他の冒険者パーティーからあたってみる予定だよ。報酬なら、さっきもらったやつを少し切り崩せば良いしね。臨時報酬に感謝だよ」
腕っぷし一つで金を稼ぐ冒険者たちだ。盗賊団の討伐くらいなら、多少の金銭を融通すれば協力してくれるハズ。最終手段は別にあるけど、それはあくまで最終手段。出来れば使いたくは無い。
後は、出来るだけ良い人たちを勧誘出来るかだけど⋯⋯。
*****
翌日。
私たち3人は、街中で協力してくれそうな冒険者パーティーを探していた。
「⋯⋯なかなか捕まらないなぁ」
「ですね」
「ですわね〜」
いくつかのパーティーに声をかけてはみたものの、全て断られた。理由はランクの低さだ。私はEランク、アイビスは登録したてのFランク、アキナもFランクだ。これでは誰も引き受けてはくれないだろう。
「⋯⋯はぁ。仕方無いかぁ⋯⋯」
だから、別の手段を取る事にした。
⋯⋯アイビスは反対するかもだけど。
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