幸い来たれり
日音善き奈
幸い来たれり
初夏の木曜、民家もまばらなある村にさいわい来たれりと笛を吹くものがあった。
人の往来めずらしい村で聞き慣れない声だったので家人たちはその姿を見ようと戸を開けたがすでに去ったあとであった。
この村の郵便局に勤めているカワイ家の夫人もそれを聞いた一人であったが、
突然大きなプアーという音が窓のすぐそばで鳴ったため、うららかな陽気で午睡にまどろんでいた夫人は
背中を叩かれたように飛び上がったすえに足の指を打ってしまった。
ほどなくして夫妻の子どもたち、カズコとマサミが帰ってきたので今日あった話を聞くと
学校におかしな人物が来たという。
昼休みのあとの誰もいない校庭をぐるぐると歩き回り、校舎に向かって笛をプアーとやると
さーいーわーいーきーたーれーりぃー
男とも女ともつかぬ甲高い声をあげると、そのまま裏門から出ていった。
「なにいまの」「びっくりしたー」
おびえ半分、笑い半分、教室がざわざわしはじめる。
窓際の生徒が席を立ったのを皮切りに、カズコたちも我先にと窓から校庭を覗き込んだ。
笛吹き男の姿はすでになかったが、他の教室の窓から身を乗り出した生徒たちと目が合って
お互い気恥ずかしそうに微笑みをかわした。
一年生のマサミの教室は一階だったので見通しが悪く、男の姿は誰も見なかったが
先生が窓を開けてキョロキョロとあたりを見回し、誰もいないことを確認すると
そのまま何もなかったように授業を再開した。
暖かな日差し、風に揺れる色あざやかな若葉
時間的にお昼のあとともあいまってマサミがうとうとしかけた頃、教室に弱々しいうめき声があがった。
見ると同級生の女の子がつらそうにお腹をおさえている。
「おなかがいたいです」
先生が保健室で休むよう言うと、その子はノロノロと足を引きずって教室を出ていった。
この女子は昨日まで夏風邪で学校を休んでいて、今日は二日ぶりの登校だった。
「風邪の病み上がりだから、まだ調子が戻ってないのね」
先生は心配そうに彼女を見送った。
翌日もからっと気持ちよく晴れた空で、カズコは妹のマサミの手を引いて
学校へ続く長い坂を登っていった。
黄色い帽子から顔を出すみつあみが可愛い。
「今日あつぅ」
坂のてっぺんまで登ってしまうと、カズコはふーっと息をついた。
マサミには通学帽があるが、自分はなにもかぶっていない。
容赦なく照りつける日光をあびて、帽子を忘れてきたことを後悔するのだった。
「お姉ちゃん、夏休み海で一緒に泳ごうね」
ちっちゃな手を汗でだくだくにしながらマサミが言った。
カワイ家の母方の祖父母の家は海沿いにあって、夏休みには毎年そこに行く。
年の近い従兄弟たちと集まって花火をしたりスイカ割りをするのだ。
「早よ宿題終わらせて、めいっぱい遊ぼなぁ」
マサミが意気込むように手をブンブンとふった。
6年1組の教室に入ると、窓際の席の男子生徒が他の生徒たちに取り囲まれていた。
耳をすますと、どうやら昨日の笛吹き男について話しているようだ。
「顔までは見えんよ。ここ四階じゃけ校庭おる人の顔なんて小さすぎてよう見えんわ」
「なんや、つまらん。伊勢谷は?」
声をかけられたのは伊勢谷宏くんという男子だった。
田舎の少年らしいよく焼けた肌に切れ長の鋭い目つきとすっとした鼻を持つ美男子で
女子にはちょっと人気がある生徒だった。
「いや、よう見えんかったわ」
つれない返事に、男子たちはがっくりと肩を落とした。
一時間目は算数で、カズコは先生の話を聞き流しながら教科書のはじっこにらくがきを描いていた。
六年生になってから、わからないところが増えた。
植木算、旅人算、つるかめ算
名前だけなら物語に出てきそうなくらい可愛らしいものばかりなのに中身は全然可愛くない。
(みんなほんとにこんなのわかってるのかな)
4年生までの分数とか時速だとかに比べるといきなり次元が変わった気がする。
みんなついていけてるのだろうか。
まわりを見回すと、みんなカリカリと懸命にノートを取っている。
わからないのは自分だけかと落ち込んだ時
伊勢谷くんがぼーっと校庭を眺めているのが目に入った。
彼の席はテレビの前になっていて、ちょうど先生から目の届きにくい位置になっている。
(伊勢谷くんも退屈なのかな)
だが、伊勢谷くんはいつも算数のテストは百点だ。
自分とは逆にわかりすぎて退屈なのかもしれない。
(昨日の笛吹きが来ないか見よるんかな)
横の席に座って、二人で笛吹き探ししたいなぁなんて思いながら
教科書のはじっこにネコを描き足した。
「ねえ、さっきの問題わかった?」
休み時間、仏頂面で教科書を片付けている伊勢谷くんに声を掛ける。
「・・・おう」
伊勢谷くんはびっくりしたように目をシロクロさせながらカズコを見た。
「つるかめ算、わからんくて。教えてほしいんやけど・・・」
「どれじゃ」
「あー、カワイと伊勢谷がアツアツじゃー」
二人が身を寄せ合ってプリントを覗き込んでいるのを見て、クラスの男子たちがはやしたてる。
「だってわからんっちゃもん!ハッタくん教えてくれるんやったらハッタくんでもええよ。
ここ来て座ってうちに教えてよ」
自分に矢が返ってきたいがぐり坊主のハッタくんはしどろもどろになりながら逃げていった。
「ほいで、どこがわからんのじゃ」
あっという間に外野がひいていくのを息を呑んで見ていた伊勢谷くんだったが、
カズコが隣の椅子をひく音に正気を取り戻すと、さっきの授業で使ったプリントを取り出した。
「これな、この問題・・・ツルとカメがー・・・足が二本と四本で・・・ほんで・・・どういうこと?」
「カワイは問題の意味がわかっとらんの。そういう想像力のたりん奴は連立方程式で解くんが楽じゃ」
「れん・・・なんちゅうた?」
「内緒やぞ。これ本当は中学で習うけん、今つこうたらズル言われるけんの。秘密の技法じゃ」
ツルの足を2シカク、カメの足を4サンカクと置いて式を2つ並べて答えを計算して引き算するとそれぞれの数が出る。
なんの面白みもなかったが覚えやすいのでカズコは喜んだ。
つるかめ算の本来の解き方も教えてもらったけど、伊勢谷くんの言う通り
問題の内容をイメージして試行錯誤するよりやり方だけ暗記してしまったほうがカズコには楽だった。
「伊勢谷くんはどこでそういうの覚えよるん。先生は教えてくれんよね」
「わしだけの先生がおるんや。学校の先生よりなんでも知っとるしなんでも教えてくれようで」
その人は東京の大学を出たものの都会が嫌になり、競争のない理想のユートピア的生活の実現のため
単身山奥にこもり畑をたがやしては自給自足の生活を営んでいるという。
伊勢谷くんはあたりを見回すと身をかがめて耳打ちをした。
「これはもっと内緒や。昨日の笛吹き男、あれわしの先生やで」
不思議なもので、退屈な算数も「みんなよりちょっとズルしてる」と思うとガゼンやる気が出てくる。
それにクラスのモテ男伊勢谷くんと秘密を共有してるうれしさもあいまって
勉強しては明日これ話そうあれ話そうと話題作りにいそしんだ。
「カワイ、お前算数好きか」
ある日、伊勢谷くんが聞いた。
正直言って、算数は別に好きではない。伊勢谷くんが話してくれる学校の池の面積の出し方とか
メトロノームからピアノの音を作る方法だとか、同じ絵を組み合わせて木を描く方法だとか
カズコにはどうでもいいことばかりだった。
池の面積は結局出なかったし、ピアノの音を作るにはメトロノームが足りないとか言うし
伊勢谷くんの描くヘンテコな木は明暗も分かれてなくて全然きれいには見えなかった。
それでも辛抱強くとなりに座ってニコニコ話を聞いてたのは
伊勢谷くんが一生懸命話してくれるのが好きだったからだった。
中途半端な知識のせいで実験はほとんど失敗に終わりながらも
へこたれることなく自分を楽しませよう、
興味を持ってもらおうとがんばってくれる姿が好きだった。
でも、それを言ったら告白だ。
それ以上に今までの伊勢谷くんの努力を台無しにするみたいで、カズコは言葉に詰まってしまった。
「わし、中学は東京行きたい思とるんじゃ。
東京の先生は見識ゆたかで生徒も勉強熱心なんが全国から集まるいうからの」
「せやったら、はなればなれやね・・・」
「お前はこんのか」
あてがはずれてびっくりしたような伊勢谷くんの顔を見て
カズコは少し迷いながらも思い切って言った。
「うち、そこまで勉強したいわけじゃないんよ」
「・・・」
(あーあ。台無しにしちゃったなぁ。伊勢谷くんの努力)
伊勢谷くんは何も答えなかった。
カズコは恋が終わるのを感じてとぼとぼと自分の席に戻った。
昼休みのあけるチャイムが鳴る。
女子トイレでおしゃべりを楽しんでいた女の子や、校庭で遊んでいた子たちが続々と教室に戻ってきた。
席について先生を待っている間、カズコはさっきの教室と何かが変わっていることに気がついた。
生徒の数が少ないのだ。
誰がとはわからないが、朝見た時よりも数人減っている。
チャイムが鳴ったこと気づかなくて、まだどこかで遊んでるのかな
そんなことを考えていると、先生が慌ただしく入ってきた。
「給食を食べて体調が悪くなったひとはいませんか?
すぐに名乗り出てください。今日は学校はお休みです」
それだけ言うと、全員に保護者あてのプリントを配って放校となった。
家に帰るとマサミはすでに帰宅済みで、ダイニングで元気におやつのプリンを食べていた。
「おかえりー。さっき担任の先生から電話連絡があったで。
今日の給食で気持ち悪うなった人がぎょうさんおって、食中毒かもしれんて。
カズコは大丈夫やったん?」
「ぜんぜん平気やったよー。うちにもプリンちょうだい」
冷蔵庫をあけると、てっぺんにチェリーを乗せた手作りプリンがかわいいお皿に盛られている。
「さっき給食食べたばかりやんに・・・。うちの子たちは元気でええわ」
そう言うと、カワイ夫人はコップに氷を三つ入れた冷たい麦茶を入れてくれた。
翌日も学校は休みで、その翌日は日曜日。
国民的長寿アニメのエンディングが流れる頃、担任の先生から電話があった。
月曜から学校は再開で、しばらくの間弁当を持たせてほしいとのことだった。
電話の向こうの声が憔悴していて、ここ三日休めていないことが伺える。
「ご苦労なことやねえ」
夫人はのんきな調子で独りごちた。
月曜の朝会で、先生は先週起きたことを説明した。
6月の給食で食中毒があったこと、嘔吐や下痢を訴えた児童が17人いたこと
検便の結果黄色ブドウ球菌が検出されたこと。
原因となったメニューは不明だが、調理員の手洗いを徹底することと、
調理器具の使い方の見直しで再発の防止をはかることなどが伝えられた。
数日経って給食が再開される日、伊勢谷くんが言った。
「カワイ、給食食うたらいけんよ」
「先生が注意して下さったけんもう大丈夫よ」
カズコはそう返したが、伊勢谷くんは給食を食べなくなった。
自分の前に盛られたごはんやおかずには手を付けず、いつも瓶入りの牛乳だけ飲んでいた。
好き嫌いには厳しい先生も、不祥事の直後なだけに強くは言えない。
みんなが食べ終わる頃、そっと皿の中身をバケツに戻す伊勢谷くんの姿は
傍目にも気持ちがいいものとは言えず、先生からも生徒からもうとましそうに見られていた。
「宏、食わんと力出んぞ」
クラブ活動や委員会などで時間も長い六年生。
体育のあった日の午後など特にぼーっとして集中できない様子の伊勢谷くんをみかねて先生が言った。
「弁当持って来たいんですけど」
「給食あるのになんでお前だけ弁当持たなあかんのじゃ。
見い、赤痢あった言うてもたった一度だけで今はみーんななんともないで。
手洗いやら消毒やら神経はって気遣てくれとる給食のおばさんに申し訳ないと思わんのか」
これまで、伊勢谷くんは成績も優秀でどちらかといえば先生からもひいきにされていて
クラスの中でも一目置かれていた存在だった。
だが給食を全部残すという不可解な行動、しかもそのことを先生からおおっぴらに叱られたことで
だんだんみんなの彼を見る目は変わっていった。
生来の対人能力の弱さをその無口さで隠していた彼は何を言われても言い返さず
やり返すことも出来ずうつむいて黙っているだけだった。
七月に入っていよいよ本格的に真夏の候となった頃
教室に発酵した匂いが充満して騒ぎになったことがあった。
女の子たちがしかめっ面で顔を見合わせ、お調子者の男子が鼻を大げさに鼻をつまんで見せる中
先生が臭いのもとをたどると、それは果たして伊勢谷くんのカバンの中であった。
彼はこっそり給食代わりの弁当を持ってきていたのだった。
クラス中の視線がカバンから取り出された弁当に注がれる。
カズコの席からは何が起きたのかよく見えなかったが
何か不穏な空気が流れていることは先生の表情でわかった。
「宏、中休みに職員室来ん」
抑揚をおさえた厳しい声で先生が言った。
「ねえ、なに?さっきの何やったん?」
授業が終わった後、生徒たちが左端に集まってきた。
「こいつ弁当持ってきてんの」
怒鳴るような大声で伊勢谷くんの後ろの席の男子が言った。
「えー」
非難のいりまじった声が響き渡る。
「伊勢谷くんそらいけんよ」「学校に食べ物持ってきちゃいけんのよ」「なんで給食食わんね」
「じゃかしいわ!」
心配そうな顔をして詰め寄る生徒たちに、伊勢谷くんはとうとう反撃した。
「お前ら食うとるんはうんこ飯にうんこ汁じゃ、わしゃそんな汚いもん絶っ対食わん」
うんこという言葉の響きが面白かったのか、
男子たちは大笑いしてうんこうんことはやしたてた。
伊勢谷くんはどんどん暗くなっていった。
給食は相変わらず一口も手を付けないままだったから
午後の授業は身が入らないのか、机に突っ伏して寝るようになった。
休み時間も誰とも遊ばず、クラブ活動は無断で帰る始末。
しかも同じクラブの子ですら、伊勢谷くんがいないことに気づかないほど
その存在は薄くなっていった。
ある日の算数の時間、前日にやったテストの答案を返していた。
三角形や四角形、円柱といった色んな図形のあちこちに寸法や角度が示されて
長さや面積を計算するタイプの問題で、いよいよ小学校の実施要領も
大詰めといった雰囲気の難しいテストだった。
「宏」
答案を一枚めくって名前が呼ばれる。
この時だけは以前と変わらないヒーローでいられる。
胸をふくらませながら受け取った伊勢谷くんは
赤マルだらけの答案に三角が混じっているのを見て顔を曇らせた。
「宏、先生に知ってる自慢したいのはわかるけど、学校で習った範囲で解こうな」
波を打ったような静かな教室に、先生がよく響く声で言った。
伊勢谷くんはカズコに算数を教える時
習ってない方法を使うときは式を書かずに答えだけ書けと言っていた。
だからカズコは式を書いた後必ず消しゴムで消していたので
テストは一応マルはもらっていたものの
いつも赤ペンで「式を書きましょう」と書き込まれていた。
そんな用心深い伊勢谷くんが、自分のテストには式を消さずに提出してしまったのは
どんどん小さくなっていく自分の存在を、誰かに認めてもらいたかったからだろうか。
「自慢すんなー」「一人だけズルするのはいけないと思いまーす」
席に戻る伊勢谷くんの背中に男子の声が浴びせられる。
その日、彼はずっと一日中下を向いて唇をかみしめていた。
「給食食うたらいけんよ」
進路の話以来、はじめて伊勢谷くんがカズコに声をかけた。
カズコは反射的に自分たちを見ている生徒がいないか見回すと、うんざりした調子で言った。
「もーいい加減にせんかぁ。そんないつまでも強情はってどないすんねん」
伊勢谷くんは何も言い返さず、口をへの字に曲げたまま左下に視線を泳がせている。
「あれから何日経っとう思っとってん、もう大丈夫やて」
最後の「やて」が言い終わらないうちに
彼はぱっときびすを返すと教室を出ていった。
その日の献立は、エビフライのタルタルソースがけ、カツオ汁、コッペパン、冷凍みかんだった。
子どもたちの大好きなメニューに沸き立ったが、一口エビフライを食べた生徒が
「にっが」
と叫んだ。
事件の直後ともあって先生は敏感で、エビフライの匂いをかぐとすぐに
「腐っとるかも。みんな食べるのやめ」
とその日の給食を回収した。
カズコは自分のエビフライをちょっとなめてみたが、特にいやな味はしなかったので
こっそり全部食べてしまった。
迅速に回収された給食だったが、エビフライを食べてしまった生徒たちが次々に体の不調を訴えた。
学校は午後休校となり、体調の悪い生徒たちは保護者に迎えに来てもらって一緒に帰っていった。
カズコはなんとなく自分も具合の悪い気がしてトイレに寄ってはみたものの
ちょろっと小水が出ただけで、全く普通であった。
翌日も翌々日も休校。宿題の配布も校長の訓戒もないまま夏休みに入ってしまった。
保健所の調査の結果、6年1組の給食のエビフライから殺虫剤の成分が検出された。
食中毒ではなく殺人未遂として警察の捜査が入った結果
以前よりたびたび校内に侵入していた無職の男が逮捕された。
この男は自家栽培の野菜を育てて自給自足の生活を送っていたが
子どもたちに自分の育てた野菜を食べてもらいたくて
給食の材料検収室に忍び込んではこっそりと混ぜていたという。
伊勢谷くんの言っていた「先生」であった。
その肥料に使っていた下肥が発酵が十分でなく、野菜に細菌などがつき
年齢が低かったりや病み上がりなどで
体が弱くなっている児童にあたってしまったのだった。
だが、PTAの中にはこの話に疑問を抱く者もいた。
この日の献立には畑の作物などなかったのだ。
また、検出されたのが毒物という点も男の話と合わない。
だが、男が容疑を認めているというのもあり、それ以上の追求はされることなく
月日は流れ、カズコのクラスの生徒も学校を卒業していった。
伊勢谷くんは東京の私立中学を受験、ペーパーテストは合格したものの
人物考査で物言いがつき不合格、地元に戻って公立の中学校に入ったという。
6年後、この中学の裏門沿いにある自動販売機の取り出し口に
パラコート入りのコーラを入れたとして地元の18歳の左官職の男がつかまる。
薬品の入手経路を調べていくうち、過去の事件を自供
7月の殺虫剤による殺人未遂事件も彼の手によるものだとわかった。
この物語は伊勢谷と唯一交流があったという当時の同級生
カワイカズコ(仮名)のインタビューをもとに起こしている。
また、容疑者以外の登場人物の名前はすべて仮名である。
幸い来たれり 日音善き奈 @kaeruko_inonaka
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