第155話 夜明けのうた


目が覚めたらあたりは白く

夜明けが近いことを知る

痛いほどの静けさのなか

時を刻む音だけが響く


夢の続きが知りたくて

手を伸ばしても何もなくて

うまく今に馴染むことができず

窓に背を向け目を閉じた


もしも何も考えずに

時を抱きしめていられたら

きっとこんなに寂しくなかった

そんな思考にそっとフタをして


ただひとりこの夜明けに

取り残されて眠る

目を覚めたときには

やさしい光に会えると信じて


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