第143話 雲
ふわふわ流れる雲のように
心も自由であったなら
こんな狭い肉体なんて
この地に置き去りにして
何にも囚われることなく
広い空を駆け回り
ただの揺蕩う柔らかな
風だけを感じられただろう
そうなるにはどうしても
縛る鎖が多すぎて
私は毎日この場所で
焦がれるように雲を見る
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