第142話 記憶の欠片
陽の差さない窓
遠く響く踏切の音
テーブルに散らばる
色とりどりのキャンディ
やわらかい風
ゆれる前髪
ほのかに香る
春の花のにおい
きっとこれは記憶の欠片
だってこんなに温かい
そっと手に取り両手で包み
静かに胸の奥にしまった
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