第66話 夕暮れ

 


冷たい風に溺れる

無力な魚みたいに

なけなしの空気求め

揺れる波間に揺蕩う


暮れゆく日に照らされ

足下に伸びる影

空と地の境界線

焦がれながら見つめ


聞こえるのは街の音

遠い国の出来事みたい

ひとり昼と夜の間に佇み

今ここで今日を終える

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