第57話 プライド

夢だったらいいのに

なんて思うほど

悪夢に近い現実に

朝から重いため息ひとつ

どうせならこのまま

目なんて覚めることなくて

ふわふわ夢の世界に

どっぷり沈んでしまいたい

でもそれじゃあ

負けを認めたみたいなのが

どうにも許せないから

体を叱咤し起き上がる

無駄なプライド

それでもやっぱり譲れなくて

なけなしの力振り絞り

きゅっと拳を握るんだ


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