第31話 縺れて乱れたその先に


たぶん今はまだ

重苦しい灰色の中

息すらできないほど

濃密な空気がまとわりつき

やっとの思いで伸ばした手も

粘着質な風に阻まれて

なんの糸口も掴めぬまま 

一日がまた過ぎてゆく

焦りにも似た思いを

腹の中くすぶらせて

足りない酸素にあえぎながら

目だけで鋭くあたりを刺せば

きっと見えてくるから

遠く遠く、まだ遠く

縺れて乱れたその先に

淡い光のさす場所が

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