第6話 どこまで行こうか
どこまで行こうか
雨に降られながら
行く宛のない道を
靴を濡らし歩いて
叩いても叩いても
開くことないドアを
それでも叩き続け
開かれるときを待つ
目の前の景色は水に煙り
靴音さえ雨に掻き消され
それなのにやっぱり
歩くしかないのなら
貼り付く前髪を払って
目を細め先を見定める
痛む右手に左手を重ねた
ここにいる自分を確かめ
打ち付ける雨音を
味方につけ歩く
どこまで行こうか
雨に降られながら
行く宛のない道を
それでも信じて進む
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