『獣たちよ。』
名▓し
プロローグ『butterfly』
ひとの体のなかで一番
何より
他の肌が
まるでお互いに
ぼくは
主張の強いそれは、反発すると首の骨が
だからいつも、逆らわず、押し倒されるようにベッドを
アイツのキスは
だから
まあ、ボクが動いたところで体格差で
アイツに対する表現において『優しすぎる』なんて言葉をよく耳にする。
ぼくに言わせてみれば、そんなのはまやかしだ。
夜のベッド。静けさはある種のメロディー。カーテンをめくる風の音が
ぼくは全身を
服のどこかがブチッと音を立てて
とても一般人には見せられない
まあ、
開ききっていない
色のない
こつんこつんと振動が身体の
苦しくたって痛くたって、お
ララバイ、ララバイ。
真っ白い
「もっとシて……?」
行為が終わるとアイツはぱたりと眠ってしまう。
ダブルベッドの真ん中で、
かすれたような数字は午前2時を
ボクはシーツを
明けてない夜はけれども明るい。ネオンの灯りは
灰皿のタバコを拾って、口に含む。
アイツと同じ味——。
東京という街はむせ返るように
ビルという
不格好なこの街で、さながら僕らはネオンに集った
煙草を戻して、浴室に向かう。途中、
鏡に映る女の子。それはボクじゃない。
ブラジャーというものは、ある程度胸がないと縁がないものようで、サイズに合わせるとデザインが限られてしまう。
だからいつもぶかぶかの服を着せられるわけだ。動きづらいったらありゃしない。ホックの位置に手間取りながら外して、ゴミ箱に投げる。
以前は私物をもってきていたけれど、最近はアイツが買ってきたのばかりだ。今日のは特別可愛かった。そのことに関してはすこしだけアイツに感謝する。
自分の匂いを嗅ぐ。ひどい匂いだ。
大きな
色のない目で映す世界はどこまでもモノトーンで、いい加減
誰か真っ白に
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