第2話



 頭がボヤッとする。


 早退した。ママがすごい顔で迎えに来た。

 大袈裟なんだから、夢見は全然大丈夫だよ。


 お家に帰った。

 ママは心配して、夢見をお布団に寝かせてくれた。ママは夢見の胸をトントンしてくれた。


 眠くなっちゃう。



 ————



「勇者ユメミ! 勇者ユメミ!」


「ん……ここは……」


「勇者ユメミ! 良かった、気がついたみたいですね!」


 あ、妖精さんだ。


「勇者ユメミ、さ、冒険を続けましょう!」



 妖精さんについて行った。


 森に入った。暗くてこわいな。


 あの木、人の顔みたい。


「勇者ユメミ! モンスターです!」



 わわ、よく見ると木が動いてるよ。顔に見えたのは、本当に顔だった。

 根っこが足みたいになった。


「逃げようよ妖精さん……!」


「勇者ユメミ! 魔法を使うのです!」


 妖精さん、強引だなぁ。


「魔法なんて使えないよ」


「ここは夢の中、想像して! 貴女の知っている魔法を思い描いて! さぁ!」


 知ってる魔法なんて、ムリキュアの必殺技くらいだけど、使えるのかな?


 思い描いてみた。手にステッキが出てきた。


「ティンクルスター!」


 空から星が降ってキターー!!

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