酒とタバコと午前4時
悠梨いろは
はじまり
恋する呪い
人生で何度「この時間がずっと続けばいい」と思ったことがあるだろうか。
世の中には叶わぬ恋に対して
「これだけ好きになれたんだから、それだけで十分」などと言う人がいる。
(ある種、綺麗事の様なこういった思考の人の方が割りかし厄介だと私は思う)
残念ながら私はもっと貪欲なので、
日常のちょっとしたことで私を思い出してくれないかなとか、
連絡を取りたくなってくれないかなとか、
あわよくば好きな人の好きな人になりたいとか思っている。
ちょっとした変化にすぐに気が付くところ
多方面に向かって何気なく発せられた言葉
一つ一つに一喜一憂している私と同じ様になればいい。
そうやって二十数年間、正確に言えば恋を知ってから十数年間生きてきた。
あの人の近くにいるようになって、あの人を好きだと気付いてから、
話を聞いているとき
隣に座っているとき
無意味な電話と送らせてくるたわいもないメッセージ
飲み会の誘い
その瞬間瞬間に私は毎回思っていたりする。
「この時間がずっと続く呪いをかけてほしい」と。
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