第47話〜スノウ①

わたしの名まえはスノウ。


ほこり高きフェンリルの子ども。


かあ様とねえさまと3人ではくあの森に住んでる。


かあ様はすごくつよい。


この森のしはいしゃ?らしい。


ねえ様はやさしい。


いつもあそんでくれる。




わたしたちは大っきなどうくつに住んでる。


わたしとねえ様が走りまわれるくらい広い。


おそとには出たことはない。


かあ様が『まだスノウには早い』って言ってきんしされてる。


おそとはさむくて白い。


かあ様やねえ様と同じ色。


わたしのシッポも同じ色。


どうくつの前までは行ったことがある。


白くて、つめたくて、やわらかくて、どうくつの中よりもたのしかった。


でもおそとにはキケンがいっぱいだってねえ様も言ってた。


わるいモンスターに食べられちゃうって。


ねえ様はたまにおそとにでかける。


ちょっとしたらかえってくるけど。


ねえ様はもうりっぱなれでぃーだからおそとに出てもいいんだって。


いいなぁ。


かあ様がいなくて、ねえ様がおひるねしてるとき、わたしはおそとばかり見てる。


だってどうくつの中はもうたんけんしおわっちゃったから。


おそとはおもしろい。


雪?って言う白くてふんわりしたものが空からふってきて、じめんをふかふかにしてくれる。


風がふくと木の上にたまった雪がいっきに落ちてどさどさするのもおもしろい。


どうくつとちがって穴をほったり、山をつくったりもできる。


たのしい。


わるいモンスターなんてみたことない。


かあ様がえものをとってきてくれるけど、スノウにくれるのはあまいくだものとか木の実とか。


おにく?っていうのはまだ早いからって食べさせてくれない。




あるひ。


かあ様はかりにでかけて、ねえ様もあそんでくれてたんだけど、ねちゃった。


わたしはまだまだあそびたりなくて、どうくつの前であそんでた。


とってもいいお天気で、お空がまっさおだった。


わたしはお空が大好き。


だってみんな白くて、きれいだけど、あきちゃう。


しばらくお空をみてたら、なにかがいるのに気づいた。


ピピピってないて、すごくはやくお空をとんでる。


ねえ様に聞いたことがあった。


きっと鳥さんだ。


わたしはうれしくなって鳥さんを追いかけた。


鳥さんはおどろいたのかどこかにとんでいく。


わたしはいっしょうけんめい追いかけて、追いかけて。


気づいたらまいごになっていた。

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