第82話 「価値」

【82】


「その腕時計、よければ譲ってくれないか?」「こんなボロいやつを?」「それは出す所へ出せば……いや、なんでもない」「ダメだね」「それは残念だ」「諦めな(まさか家の前で拾った時計にそんな価値が! 儲けたぜ)」……「さて、これでアイツは盗聴器付きの時計を手放すことはないだろう」

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