第44話 九尾

 庭に出たら、数匹の犬の間を狐がすり抜けていくのが見えた。なんか不自然な感じがして目を凝らすと、狐の尻尾が複数本……そして増えていく、どうやら九尾だったようだ。


 一度家に戻り、何となく近くの開けた場所に向かうと人化した九尾が居た。どうやらとある古い宗教絡みの組織から狙われているから、普通の狐のふりをしていたらしい。私が気付いてしまったため、その組織にも気付かれてしまったとのこと。一般人には手を出さないから、一般人の近くに居れば少しは安全なのだとか。


 そんな話をしているうちに、早速来てるよその組織の子……子? どう見ても子供だけど、散弾で撃ってきた。最初はちゃんと巻き込まないようにしてたみたいなのに、途中から雑になって近くを何かが飛んでいったり。


 気付いたら九尾は居なくなってるし、その子に質問というか尋問? を受けてたりとか。結局よく分からないうちに九尾を釣るエサにされたようだけど、さすがに釣れないと思う……。



ー了ー

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