第7話 風に乗る

ビート板みたいに板を風に沿わせ、風に乗る。

空を飛ぶのと違ってそんな自由じゃなくて、あくまで風に乗るだけ。


風に乗ってるんだ、サーフィンみたいな物かな。

ただ、風が途切れると失速するし、落ちそうになる。


浮かんでるだけでもないけど、飛んでるわけじゃない。

飛んでるように見えるかもしれないけど、風に乗るだけ。


高く、より高く上がってく、失速した時の恐怖に耐えながら。

風が安定しない、降りようと思ったら失速した。


落ちる!?


早く風を探さないとっ!


地面が凄い勢いで近づいてくる恐怖、顔がひきつるのが分かる。

ふわっとした感覚を感じた、ぎりぎりで地面への激突は免れられたみたいだった。


怖かった…。


でもまた風に乗る、今度はゆったりと、低い所で。



ーーおわりーー


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