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◆ 2020年12月

〔即興12-1〕ハレの日の挨拶(おめでたい、カタイ、迷い)

「おめでたい頭なので、長々おカタイことは言えません。なのでここは潔く一言――この果報者どもがぁ!」


 宣言どおりそれだけで挨拶が終わった。会場の半分はキョトンとし、もう半分は笑って囃し立てている。苦手を承知で頼んだんだ。俺はそれでいいし、彼女も呆れつつ笑っていた。


 俺から出る数々の世迷いごとを斬り捨てて背中を押し、マリッジブルーという名のラスボスさえ懐柔してくれた兄貴分。存在自体が〝縁結び〟みたいな男が、ついに義兄になるかと思うとすごく嬉しい。


 飄々ひょうひょうとした態度は崩れないが、遠目で分かるほど耳は見事に茹だっている。振り向いて不敵に親指を立てるので、楽しい披露宴をありがとうと親指を立て返した。




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【 ハレの日の挨拶 】 2021.01.24 作


あずま八重のお題

「おめでたい、カタイ、迷い」より即興創作

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* ちょうど親友の結婚報告があったので、かこつけました。こんなご時世だからこそ、仲睦まじくいてください。末永くお幸せに。(2021.01.24)


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