第2話

「やっば、宿題忘れた。」


僕は、カバンの中を見ながらそう口にした。


「またかよ。」

「お前、いい加減に出せよ?宿題。」

「馬鹿じゃね?」


いつもの様に、周りのクラスメイトが弄ってくる。


そう、今言われている通り。僕は、いつも宿題を忘れている。

出すことも、あまりない。出すとしたら、いい加減、成績に響くだろうとなった時にしか出さない。

「明日出します。」

「家に忘れてきました。」

そんなことを言っては逃げる日々。


「あぁ、面倒くさいなぁ。」


そろそろ成績に響くだろうと思ったので、宿題に手をつけていった。

テストの訂正ノートに、ワークの暗記、数学の次の授業でやるところの回答。


なんでこんなに宿題あるんだろう?


確か、どっかの研究者が宿題しても、成績は良くならないとか言ってたと思うんだけどなぁ。


そんな事を思いながら、家に帰った。


「ただいま〜」


誰もいない家に虚しく僕の声が響いた。


両親は仕事の都合で海外に行き、僕は大学に行った時のための予習として一人暮らしをしていた。

もう、高校生なので自由に出来る一人暮らしはとても嬉しかった。

洗濯や、料理はめんどくさいが案外意心地がよく、楽しんでいた。


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