祓いの真実眼〈トゥルーアイズ〉
卯ノ花 月
二代目店主と願いを叶える廃神社
第一部
はじめに
猫屋敷あやかし堂へようこそいらっしゃいました
おや?
そこの貴方ひょっとして…――いえ何でもございません
え、来てはいけなかったかって?
いえいえ、理由は何にせよあやかし堂に興味を持たれた方は平等に皆さん立派なお客様です
早速ですが最近何か困ったことや悩みごとはありませんか?
小さなコトから大きなコトまで。気軽に人に話せないような…、ちょっとした不思議なことでも構いません
――
―
いいでしょう心当たりもあるようですので率直に申し上げます
もしかしたら、それ【妖】のせいかもしれませんよ?
……そんなの昔話でしょって?
まさかまさか!
妖怪、妖精、悪魔やドラゴン古今東西の魑魅魍魎…――名前や国、時代が違えどそれらが人の世を闊歩していた時代は今は昔――と思いきや、人の目に映らなくなっただけで今も変わらずそこに存在し続けているのです
信じられないという気持ちも分かります
なのでここを帰られるのもお客様の自由なので引き止めるようなことは致しません
――ですがここを訪れたのも何かの縁、一つご忠告申し上げます
貴方が知らないだけで世の中には科学でも説明の付かない不思議な世界がまだまだ広がっているということです
日向に生きる人の目に見えない所で、魑魅魍魎と戦う人々もいるのもまた事実
宗教の勧誘?
インチキ呪い師かって?
勿論違います
信じる信じないは貴方次第ですが些細な不思議でも侮っていると――後々後悔することになりますよ?
おや、寒気がするって?
おかしいですね今日は雲一つない暖かな晴天でしたのに……
ふふ、どうやら今宵はその機会ではなかったようですね
大丈夫、猫屋敷あやかし堂は年中無休休まず営業しておりますので今の事を覚えていたらまた探してご来店ください
その時こそ――…
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