第3回:色々と気にする前に落ち着こう

 同じような題材を扱っていると、どうしても出てくる問題があります。それを踏まえての小ネタ。あっさり系で。



・今回のテーマ

 以前にも似たような事を散々言っているのですが、改めて。題材が異世界物と言っても、日本人が転移と外国人が転移では似ている様で違いますよね。異世界で地球人が転移してきたので同じと言えなくないですが、場所によって時代背景は当然異なるでしょう。しかし、日本人が書くとどうしても主人公は日本人で異世界に飛ばされるになりがちなのです。どうして、外国人ではないのか?



 答えは簡単です。日本語で作品を書いているので、あえて外国人が主人公にする必要性を感じないからです。日本でリリースされたゲームでも外国人が主人公な作品はありますよね。ゲームで例えると『メタルウルフカオス』という日本でリリースされたロボットものがあるのですが、この作品の主人公は何とアメリカ合衆国大統領です。



 大事な事なので、もう一度。『メタルウルフカオス』は日本で発売されたゲームですが、主人公はアメリカ合衆国大統領です。そうした設定もあってか、アメリカ本国は諸事情でリリースされていませんでした。それでも、この作品の噂を聞いて興味を持った人は数知れず。ある意味でも大統領魂を見せつけてくれたのは言うまでもありません。



 しかし、ランキング等を見ると挑戦的な作品よりもランキング受けを狙っているような作品を書いた方が早いと思うでしょう。特にピクシブの二次創作小説はその傾向が非常に高いですが……貴女が書こうとしているのは、ランキングに載りたいという目的の作品ですか? そうでないのであれば、落ち着きましょう。



 ここまで言えば、もうお分かりですね。今までの創作ノウハウで言及してきたメッセージである『ジャンルA、ジャンルBが被ってもジャンルCで勝負する』と言う重要性は、ここにあります。『ストリートファイターⅡ』が大ブレイクして対戦格闘が様々なメーカーから出た時期と、異世界物がブレイクしてWEB小説で異世界題材が増えているのは似ていると思います。それを踏まえて『〇〇のパクリみたいに見えてきたので、アイディアを練り直す』と考えている人は、何処を変えればいいのかを何気なく放棄しているかもしれません。ネタを完全な没にする前に、何処を修正すればいいのかを考えるのが先でしょう。



 さすがに著作権的な意味でアウトな箇所が発見された場合は、没にするのも止む得ませんが……そうでなければ先駆者がいないか探してみましょう。それからでもアイディアの完全仕切り直しは遅くありませんよ。

(中には『御城プロジェクト』等のような事情で仕切り直し、その後に立て直した作品もあるのですが……今回は割愛します)

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