企画の是非に思う所
日頃より本企画に積極的にご参加頂きまして、ありがとうございます。
今回は皆様に少しお話をしたいと思います。
本企画のウリはやはり具体的な発見があることで、それは参加者同士のコメントによってその価値がより引き出されることは、ご参加頂いている皆様にはご理解頂けているものと思っています。
同じ材料があることで、どのように料理をするのかのアイディア勝負だったり、物語を面白くすることが出来るかという作家としての本質の研究、どう語るかという筆致の研究だったりと、私は企画主としてこの意味について希望をもって運営しております。
しかしこのコメントや指摘を歓迎する姿勢から、一部の利用者様がご不快な想いをされるというケースが、初回より散見されているのも事実です。
私は本企画運営中に何度かその意図及び姿勢について言及、共有し、また具体的な対策などを示す目的で更新などをしておりますが、残念ながらそれをゼロにすることはできておりません。
この点に関して、力不足を実感し、申し訳なく思っております。
とはいえ、この指摘歓迎のコンセプトを覆すことは、冒頭にも述べた通り、本企画の存在意義が問われることと認識しておりますゆえ、それを今更になって変えようなどとは考えておりません。
本企画の理想的な環境を構築するには、皆様のご協力なくして実現することはできません。それは本企画がユーザー同士のコミュニケーションを重視しているからで、それゆえ作者様の個性が存分に発揮されるからこそ、摩擦も生まれてしまうと考えるからです。
そこで、以下に、本企画で推奨される「指摘や交流のあるべき姿」を、企画主として再度ご提示したく思います。
(参加者のコメントからその表現を一部拝借しております)
①読者は自由に意見を述べるべきで、それを推奨する
②指摘された箇所を修正する・しないの判断は作者がすべきである
これが本企画の基本姿勢です。
その上で、
・コメントは相手の心情や権利に十分に配慮する
・コメントを貰った場合は感謝すべきである
・双方において強制力を行使することはできず、またそれは非難されるべき行為である
と考えます。
これは市場でいう所の、①受給する側と②供給する側の関係に似ていると私は考えています。
コメントする側は相手への敬意を忘れないで頂きたく存じます。
その上で、少しでも多くの気付きをしてもらいたいという想いから勇気を振り絞って頂ける参加者様に、私は改めて敬意を表明します。
その想いが強すぎてしまうこともあるでしょう。しかしその際、強制するような言動にだけは気をつけていただきたいと思います。作品の権利や表現の自由は作家にあり、社会的に避難されるべき表現が含まれない場合、作家の表現を是正させる権利は読者にないのです。
そして作家の皆様は、このようなコメントの想いを真摯に受け止めていただきたく思います。
踏み込まず、相手の機嫌を損なわず。そういう慣習が日本にはあるがゆえに、読者が本音でコメントをくれることは非常に稀なことで、ありがたいことであるはずです。様々な障壁を乗り越えて指摘してくれたがゆえに、そこには想いがあることを作家側は理解すべきです。
ただし、作品の表現の権利はすべて作家にあり、それをどのように活かすかは作家自身が決めるべきで、その決定において誰も非難する権利を持たないことも改めてご理解頂きたく思います。
私はこの場を作家同士の積極的なコミュニケーションの場として提供したいと考えています。仲良しこよしごっこを推奨している訳ではありませんが、しかし殴り合いを求めている訳でもないのです。
また双方において、言葉も慎重に選んで頂きたく思います。同じことを伝えるにあたっても、表現の方法で悪意にも善意にも伝わってしまいます。
・「貴方のここは間違っている。是正すべきだ」
・「ここは◯◯という表現が一般的だと思いますが、どのような意図で採用されましたか」
・「◯◯という表現は見る人によって悪く捉えられてしまうこともあるそうです。そういう場合、△△という表現を使うと良いと聞いたことがあります」
・「いつも素敵な作品をありがとうございます。ここですが、◯◯ということが伝わりやすいと、よりよい作品になるのではないかと思いました」
上記は、言ってる中身は殆ど一緒です。しかし、受け取る印象はまるで異なるかと思います。貴方なら、どのような表現をしてほしいか、コメントする側も、返信する側も一度お考え頂きたく存じます。
これは、文章で何かを表現するという作家において、無駄ではない考察だと思います。
と、暗い感じになってしまいましたが、私は皆さんに本企画を楽しんでいただきたいだけなのです。そのうえで、有意義な物にしていただきたいのです。
それは参加者のちょっとした意識付けで、より高い次元で実現できると考えております。
もちろんその実現にむけ、私も努力していく所存です。至らない点はご指摘下さい。
今後も、是非によろしくお願いします。
それでは、また。
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