あな嫁~あなたの目の前に野生のお嫁さん候補(お嬢様)が現れた!!入力コマンドは!?……だがしかし、コントローラーにシカトされてしまったようだ。~
第2話 ついにオレの実力の98パーセントを解き放つときがきたようだな!
第2話 ついにオレの実力の98パーセントを解き放つときがきたようだな!
「ヤバイ! ヤバイ! ヤバイ!もう遅刻的な意味とその他もろもろで色々とヤバイぞ! 入学初日から遅刻だなんてオレが望む『
オレはそう思うや否や、この物語のヒロインであるコイツらを置き去りにし校舎へ向け走り出した。
「あっちょっとキミっ!? 勝手にどこへ行くんだ? まだ話は終わってないのだぞ! 静音早く追え!!」
「…………(メイドさん未だ完全に沈黙中です♪)」
「静音どうして寝ているのだ!? 今はそんな所で寝ている場合ではないぞ! さっさと起きるんだっ!!」
などと二人のやりとりが遥か遠くに聞こえたが、あえてシカトを決め込んだ。二人とも美少女だったのがちょ~っと残念だけどさ……あんなのとはぜってぇ関わりたくないもんね!
廊下を全速力で駆け抜けたオレは、やっとの思いで教室までたどり着いた。
「はぁはぁはぁ…………すぅ~はぁ~、すぅ~はぁ~」
走り興奮している気持ちを落ち着けるよう息を整え、『ガラガラガラ~』っと音をなるべく立てぬようゆっ~~くりっと、教室の後ろ側のドアを開けた。
「え~っとぉ~、趣味はクラシッ…」
ちょうどクラスメイトであろう女の子の自己紹介の最中であった。
「(あちゃ~っ!? これはやっちまったぜ!)」
オレは自己防衛のため(無意味だが)、右手で顔を隠すようにオーバーリアクションしてしまう。
「入学初日から遅刻するなんて良い度胸ねっ!!」
担任の先生らしきビッチ、もとい胸元を大きく開けた女教師がちょいキレ気味の真っ最中だ。こんなとき主人公のオレはどうすればいいんだ? 読者のみんなどれか一つ選んでオレを助けてくれ!!
『遅刻しました♪』明るく誤魔化す
『ヒーローは遅れてやってくるものです!』ウケを狙う
『このクソビッチがうるせぇよ!』とりあえず逆切れをする
………いやいやいや最後のはあまりにもダメすぎるだろ(笑)おいおいまだ入学初日なんだぜ。飛ばしすぎだぞ
「す、すいません! 遅刻してしまいましたーっっ!!」
主人公は教室の前の壇上まで行き、女教師の目の前まで行くと、がばっと頭を勢いよく下げ、ただただ平謝りをした。
「あらそうぉ~……それでただ謝るだけなの?」
だがしかし、女教師は許してくれなかった。そして女教師の怒りのボルテージが二ほど上がってしまったようだ!
「(ここだ! ついにオレの実力の98%を解き放つときがきたようだな!)」
「い、いえね、これには事情がありまして、実は校門ま…」
そのとき、バンっ!とまたしても後ろのドアが勢い良く開けられたのだ! っつうかドアが破壊されちゃったね。
「おいおいおい、ま、マジかよアイツら……」
なんとそこに現れたのは、スラリとしつつも自己主張をやめない大きな胸、腰よりも長く美しい赤い髪、左腕を腰に当ていかにもお嬢様オーラ全開中の美少女!! っとその付き人であろう全身黒ずくめのメイドさんが現われた!?
な~んかどっかで見たことあるな。もしも『知ってるよ♪』って人がいてもオレにだけは教えるな、いや
「天音お嬢様。例の彼が壇上に……」
「(コクリっ)」
「みなまで言うな、わかっておるわ……」っというように、メイドさんの言葉を
「あ、あ~こうゆう展開なのね……」
「(うん、今まさにオレの命が尽きようとしているね。だってよ、あのドアさんを見てみろよ)」
美少女を尻目にオレはドアにそっと目を向ける。なんかね、ドアさんが
うんとね、ドアさんが真ん中あたりからこう、ぐにゃっと物理的に押しつぶされました! と言いたげに佇んで……ってか、おいそこのメイド何こっちに手振ってんだよ!?
「おーい、やっほー♪ ぴょんぴょん♪」
なんかぴょんぴょん♪ しながらお手手ぶんぶんしてるし。それに合わせて顔についてる砂がパラパラと落ちていた。
「(いやいや、今のこの状況では、オレの心は全然ぴょんぴょん♪ できないからな!!)あっ!」
そんなことを考えていると赤く長い髪をした美少女が、オレの目の前に現われた。
「(あわわわわわわ、どうすればいい! どうすればいい! みんな今こそオレに力を分けてくれ! もしくはオレが死んだら家の小鳥にエサを……あっそういえばオレ、そもそも小鳥飼ってねぇわ!?)」
『どうやら
実にこの間二秒の出来事でした(笑)
「(と、とりあえず動かねば!? あれ? あれれ??? どうした? 入力コマンドを受け付けないぞ??? 頼む! 動け! 動いてくれ! 今動かないと本当に死あるのみだぞ。」
野生のお嫁さん候補(お嬢様)の野生っぷりまで………残り94008文字
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