冷たい君

@oragiru

第1話

 君をみたとき、ぼくはギュッと心臓を掴まれた気がしたんだ。一目惚れってこいうことなんだって実感したよ。だからぼくは君と一緒にいたかった。だから、君が呆れるくらい話しかけた。少しでも君を知ろうって努力したんだ。夢中になること自体初めてで本当に一瞬のことだったように感じるよ。そんなぼくを君は少しずつ好きになってくれたかな。いやきっとそうだと思うよ。だからぼくずっと辛かったんだ。辛くて、苦しくて、君といる時間が増えるようになっていくにつれ、どうしようもない負の感情がどんどん募っていたよ。なんでだろうってずっと悩んだよ。君のことが好きなのにって苦しんだんだ。だけど君の笑顔に吐き気がするんだ。ぼくに向けるあの顔が嫌なんだ。本当にぼくは君を愛しているのか分からなくなったよ。そんなとき、ふと気付いたんだ。君を好きな理由を、君を愛する意味を。だからごめんね。君が好きだから、君を愛しているから、

 

『僕は君を殺すんだ』


君の苦しむ顔がぼくの愛を大きくしていくんだ。包丁を中で動かすとピクピク動きながらうめき声をあげてる君に、恥ずかしいけど勃起しちゃったよ。ごめんね。でも君を最期まで愛せてよかったよ。これからも愛し続けるいくから心配しないで。君にお墓なんか似合わないんだから。愛してるよ、冷たい君を。

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