第120話 再会

(目をつぶってください)

 その言葉と同時に部屋の中が昼と見まごうばかりの閃光に包まれた。

(そいつらが目を回しているうちに脱出を!)


 目を開けると、呆然とした様子で立ち尽くす亡者たちの姿があった。

 こうなれば、サヤはその包囲を突破するのは容易い。目の前の亡者たちを蹴散らすと、元来た梯子のところまでたどり着くと一気に駆け上がった。

 

 梯子から顔を上げると、見慣れた顔が目に入る。

 窮地に駆け付けてくれた相棒の姿に、サヤはわずかに安堵の笑みを浮かべた。

「助かったぜ。それより、もう起きて大丈夫なのか」


「ええ、サヤさんのおかげで。だいたいのことは彼から聞きました」

 横にいるチャノメへと視線を向けた。

「病み上がりなんだから安静にしてなきゃって言ってんのにさ、行くって聞かなくて」

「これ以上、サヤさんにご迷惑を掛けられませんから」

 サヤの短くなった髪を見て、ポメラが表情が沈む。


「だったら、さっそく手伝ってくれるか?」

 サヤは彼女の肩を叩いた。

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