第17話 ポメルは納得できないまま、サヤは晩酌へ 

 きちんと整頓された酒瓶の中から一際、強いものを手に取ると瓶のまま、ぐいとあおるように飲んだ。


「答えになってないですよ」


「ぷはあ! たまらんね。今日の締めはこいつを飲みながら眠るとするかな」

 それ以上、何も言わず奥へと歩いていった。


 煙にまかれたようなまま残されたのはポメルである。

 わけもわからず、茫然と立ちすくんでいた。


「明日は早ぇんだから寝坊すんなよ」

 去り際に筒状に丸められた紙を投げてよこした。

 ポメルは我に帰ったかのようにその紙を広げると、告知文らしきものがそこに書いてあった。

 

『オニ討伐部隊募集! 腕に覚えのあるものよ、集え!』


「明日はお待ちかねの『劔』とのご対面さ」

 サヤは軽くウインクをすると上機嫌にその場をあとにした。


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