32
屈辱的にも後手に引っ括られ、衛士詰所の隅っこに転がされていたジーノは、縛られた腕を掴まれて、可愛げのない悲鳴を上げた。
「あにしやがんだよッ!」
ジーノの身体を軽々と持ち上げた衛士は、こどもの叫び声など一切意に介す様子もなく、まるで荷物でも放り投げるようにふたたび床に転がした。
「こいつです」
「こどもではないの」
頭上から降ってくる声に反応して顔を上げれば、目の前にはいかにも貴族然とした優雅な
「この子がどうしたというのです?」
黒瞳黒髪の女はそう云ってジーノの顔をじっと見つめた。細められた瞳には、ありきたりな若い女にしては鋭すぎる光が宿っている。
ああ、下手打っちまったなあ、とジーノは恐怖と不安に冷えていく身体を震わせながら、後悔のため息を漏らして俯いた。
養い親であったエルゼオが捕縛されたのち、ジーノはそのエルゼオを捕らえたシルヴェリオに連れられて海猫旅団に身を寄せることになった。
賞金稼ぎであるシルヴェリオは、本来ならばなんの縁も所縁もないこどもであるはずのジーノに対し、それなりの気遣いを見せてくれた。自分と同じ天幕に寝起きさせてくれ、旅団の一員である山羊飼いの男と引き合わせ、彼の仕事を手伝わせてもらえるよう取り計らってくれた。
己の意志によるものでなかったとはいえ、海猫旅団での暮らしは、ジーノにとって生まれてはじめての平和な日々だったといえるかもしれない。
母親とともにいたときにはケチな悪さを重ねて糊口を凌ぐ身であったし、エルゼオとともに旅をするようになってからは、彼の悪事の片棒を担がされる立場であった。そうした自分のことを、ジーノはとくに哀れだとも不幸だとも思っていなかったが、衛士や官吏の姿を見かけるたびに身体をびくつかせるようなうしろめたさから解放されたことは、ありがたいと思っていた。
海猫旅団では思わぬ再会もあった。
エルゼオが獲物に定め、仕留めそこなったエリシュカである。厨で彼女の姿を見つけたときには驚いたが、彼女が穏やかに日々を過ごしていることを知って、心の底から安堵した。ひどく美しい容姿をしているくせに奢ったところもなく、ごく穏やかな気質であるらしい彼女を、いくら養い親の命令とはいえ騙してしまったことを悔やんでいたからだ。
ジーノと顔を合わせても、エリシュカはなにも云わなかった。騙したことを怒りもしなければ、詰りもしなかった。複雑そうな笑みを見せて、小さな声でジーノの名を呼んだだけだった。
ジーノもまたなにも云わなかった。謝罪することもなければ、云い訳をすることもなかった。名を呼ばれたときに、うん、と返事をしただけだった。
だからジーノは勘違いをしてしまった。エリィはオレのことを許してくれているのかもしれない、と。横暴な養い親に云われて仕方なく悪事に加担してしまっただけの、哀れなこどもだと思ってくれているのかもしれない、と。
そんなことはなかった。
そのことは、海猫旅団に加わってしばらくしてからはっきりした。
旅団内におけるジーノの保護者はシルヴェリオであり、彼とは以前からともに旅をしてきた――シルヴェリオの作為による偶然の出会いの結果――こともあってそれなりに気心の知れた仲であったが、いかんせん彼は不在がちな男である。賞金稼ぎで生計を立てるシルヴェリオが旅団にとどまることはほとんどなく、たまに顔を見せても一日か二日で、またすぐにいなくなってしまう。
山羊飼いの仕事は基本的にひまで、しかもそれを本職とする男とともにいるのだから、ジーノの仕事などごく限られたものである。
旅団の中には、旅団長であるアルトゥロの使い走りを自認するフェリシアーノをはじめとして、ジーノと同じ年頃の少年たちもいるにはいたが、彼らはみなそれぞれに役割を持っており、忙しく働いていた。可愛げのない新入りの少年の遊び相手を務めてくれるような親切なこどもは、ひとりもいなかったのだ。
自分で自分の居場所を探さなくてはならなかったジーノが、真っ先に目をつけたのがエリシュカだった。その関係は複雑だが、ジーノとエリシュカは少なくとも顔見知りではある。しかも、おとなしやかな彼女はジーノを拒まない。
ジーノはことあるごとにエリシュカに話しかけるようになった。
声をかければ、エリシュカはそれなりに応じてはくれる。退屈でたまらなかったジーノにとって、しばらくはそれで十分だった。
だが、彼女がオルジシュカから杖術を習うようになってからは、まるで様子が変わった。
エリシュカは杖術の鍛練にいやに熱心に取り組んでいた。
テネブラエの世話や厨の仕事、天幕の雑事の合間合間には、必ずと云っていいほど杖を振り回していた。旅団内にオルジシュカがいるときもいないときも、彼女の熱心さは変わることがなかった。
そして杖術の鍛練をしているあいだ、エリシュカは決してジーノを近づけようとしなかった。オレも一緒にやりたい、と云ってみたこともあるが、厭よ、とごく端的な言葉でけんもほろろに断られた。あれほどはっきりと自分の意志を示すエリシュカの姿は珍しかった。
ますます退屈を持て余すようになったジーノはあるとき、エリシュカが厨にいる
テネブラエの以前と変わらぬ見事な姿は、相変わらずジーノの心を惹きつけてやまなかった。己が騎乗する馬は己で世話をすることが海猫旅団の掟であったから、エリシュカもまた多忙の合間を縫って自らテネブラエの世話をしていた。
それをオレがやってあげてもいいよ、とジーノは云った。エリィはいろいろと忙しいみたいだし、オレはひまだしさ。で、ときどきテネブラエに乗せてくれないかな。
ジーノに他意はなかった。短い期間とはいえ、ともに旅したテネブラエのことを、ジーノは心から好いていたし、エリシュカに乗せてもらった彼の背から見た世界は美しかった。できることならもう一度、あの場所から世界を見てみたかった。
ジーノがエリシュカの本心を知ったのはそのときである。
菜っ葉を刻む手をピタリと止めて、エリシュカは強張った顔でジーノを見下ろしていた。いつもかすかに潤んでいるように見える薄紫色の瞳がやけにくっきりとして見えた。そこにある感情が怒りであるということに気づけなかったのは、おそらく彼女自身、己が腹を立てていることに気づいていなかったからだろう、とジーノは思う。
なにを云っているの、とエリシュカは云った。とても静かで冷ややかな声だった。
なにって、とジーノは答えた。あの冷たい声に込められていた感情に気づかなかった自分はなんて愚かだったんだろう、と思ったのはずっとあとになってからのことだ。
なんであなたがテネブラエの世話をするの。それにあの子に乗るって、それ本気で云ってるの。エリシュカは美しい弧を描く眉を、これ以上ないほどの嫌悪に歪ませてそう云った。ねえ、もういい加減にして。あなたのこと、恨んでいるわけじゃないけど、そばにいてほしいとも思っていないの。わたしのそばにも、テネブラエのそばにも。
エリィ、とジーノは茫然と呟いた。あのエリィが、おとなしくてかわいらしくてやさしいエリィが、こんなことを云うなんて。
もういい、とエリシュカは云った。ジーノの受けた衝撃などまるで意に介していない。わたし、いま忙しいの。
エリィはオレのことを許してなんかいないんだな、とジーノはあのときはじめて気づいたのだった。そして、そんな自分を心底から阿呆だと思った。
そうだ、許しているわけがない。オレたちはエリィを騙したのだ。世慣れない少女を寄って集って餌食にしようとした。エルゼオは身勝手な欲望のために、シルヴェリオは己の目的のために。そしてジーノは、――己が生き延びるために。
騙されたほうが悪いのだ、とシルヴェリオは云う。誰でも彼でも頭から信じて、愚かなのが悪いんですよ、と。
それはそのとおりだとジーノも思う。ひっかける立場から見ても心配になるくらい、エリシュカはあまりにも簡単すぎた。
エリシュカは愚かだった。世の中を知らなすぎた。
だけど。
愚かだからと云って、世間を知らないからと云って、それが騙されていい理由になどならない、とジーノは思う。オレたちはエリィに対し、悪事を働いたのだ。どんな理由があれ、目的があれ、それは許されていいことではない。
そうだよな、とジーノは思った。エリィはオレたちのことを、否、オレのことを許すはずがない。
あの日からジーノはエリシュカに付き纏うことをきっぱりとやめた。山羊飼いの仕事を熱心に学び、仕事がないときにはシルヴェリオに頼み込んで彼の仕事を――ごく簡単にすませられる短刀の手入れなど――手伝わせてもらい、どうにもすることがないときには天幕の中にこもって時を過ごした。
数日前、国境の街に着いたときには、正直に云ってほっとした。これでしばらくのあいだ、退屈とはおさらばできる、と。
南国との国境の街に到着した海猫旅団は、街には入らずに近くの草原に天幕を張って、そこを逗留地とした。アルトゥロやシルヴェリオやほかの男たちは、日々、街と逗留地とを行き来しながら、国境を越える算段を整えているようだった。
大所帯の海猫旅団が国境を越えるには、全員いっせいにというわけにはいかない。一団の中には手配書が回されているような悪党も紛れているし、エリシュカのように人目を忍ぶ者がほかにもいないではない。
それゆえ、数人ずつが数日かけて国境を越えることになる。入念な準備も必要とされ、必然的に逗留は長くなった。
日ごろ人目を避けて草原や林の中に逗留することを常とする海猫旅団である。街の近くに天幕を張る機会は少なく、したがって団員たちは代わる代わる街へと出かけては、久方ぶりの酒場や娼館や市場を楽しんでいるようだった。
今日になってジーノも、山羊飼いの爺から街へ出かけてもいいという許しをもらった。あまり気も乗らなかったが、せっかくだからとひとり街へと繰り出すことにした。仕事のないときに旅団にとどまっていても、どうせ天幕の中で惰眠を貪るくらいですることもないのだ。
しばらくぶりの賑やかな街に出かけたジーノは、エリシュカにこっぴどく拒絶されてからというもの、沈みこんでいた気持ちがみるみる回復していくのを感じていた。なんだよ、と彼は思いはじめていた。エリィのやつ、いつまでも小さなことにこだわりやがって。簡単に騙された自分が悪いんじゃないか。
山羊飼いの仕事でもらった金で、焼いた肉や甘い菓子を買い食いしながらふらふらとあたりを歩き回っているうちに、衛士たちの詰所に辿り着いた。
身に馴染んだ習慣は、そう簡単には変えられねえってことかなあ、とジーノは思った。エルゼオの仕事を手伝わされていた当時、新しい街について真っ先に確認させられたのが衛士の詰所だった。自らがお尋ね者であることを自覚していたエルゼオは、衛士の動きを探らせる役目をジーノに担わせていたのだ。
何気なく詰所を覗き込んだジーノは、さすがに国境ともなると詰所も立派なもんだぜ、と感心することになる。
大勢の衛士がひっきりなしに出入りするだけでなく、入国や出国を監視している官吏までもが訪れる。迷い人や失せ物を届ける者たちも大勢詰めかけ、まるで喧嘩でもしているかのような賑やかさである。
物見高いジーノは好奇心に駆られ、詰所の中に足を踏み入れた。迷子のこどもにでも間違えられたのか、どこへ行くのだと咎められることもなかった。
その手配書を目にしたのはまったくの偶然だった。ふたりの衛士が取り交わしていた手配書がたまたま目に入っただけである。
手配書に添えられていた人相絵になんとなく覚えがあるような気がした。手配書を持つ衛士の手元をじっと見ていると、おまえ、そんなところでなにしてる、と声をかけられた。手配書がすぐに折り畳まれたところを見ると、どうやら一般には出回らない種類の手配であるらしかった。
ねえ、とジーノは云った。そいつを見せてよ。
だめだ、と衛士は答えた。おまえみたいなこどもに見せるようなもんじゃねえ。
やっぱりそうか、とジーノは思った。あれは秘密裏に捜索される悪人の手配書なのだ。
人買いを生業にしていたエルゼオと旅を続けていただけあって、ジーノはその年齢のこどもとしてはたいそう世慣れている。大概の大人に負けないだけの世知はあったし、そのうえ、世間知らずを装うだけの悪知恵も持ち合わせていた。
ねえ、とジーノはもう一度云った。オレ、その女知ってるよ。
衛士たちの顔色がさっと変わった。彼らの形相のあまりの迫力に、云ってはならないことを口にしてしまったと悟ったジーノだったが、時はすでに遅すぎた。咄嗟に逃げを打ったジーノの身体はあっさりと取り押さえられ、目の前に手配書が突き出された。
この女性を知っているのか、という衛士の言葉に、ジーノは喉を鳴らした。咄嗟に叫んでしまわなかっただけ偉いものだと思った。
そこに描かれていたのは、ジーノのよく知る女だった。
――エリィ。
知らない、と咄嗟にジーノは首を横に振りたくった。知らない、こんな女知らない。
嘘をつけ、知ってると云っただろう、と衛士はジーノの首根っこをきつく押さえつけた。床に頬を押しつけられ、喋りづらくなったのをいいことにジーノは口を噤んだ。もう一言だって喋るまい、と奥歯を噛みしめ、強く目を瞑る。
エリィ。なんだってエリィは手配書なんかを――しかも秘密裏に――回されているんだ。なにをしたんだよ、エリィ。
エルゼオがエリシュカに対して本性を剥き出しにしたあの夜、樹上からオルジシュカが飛び降りて来た直後にその場を逃げ出し、遠くから捕り物の様子を窺っていただけのジーノは彼らのやりとりを聞いてはいない。だから、彼はエリシュカの正体を知らずにいた。彼にとってのエリシュカは、いまのいままで、ただの旅の娘であるエリィだったのだ。
平手で頬を叩いても、首許を軽く締め上げても、うんともすんとも云わなくなってしまったジーノを後手に縛り上げ、衛士たちはなにやら
だが、かすかな望みはすぐに潰えた。衛士たちがジーノのそばを離れるまもなく、件の黒髪の女が衛士詰所に騒々しく駆けこんできたからである。
衛士詰所に駆けつけたモルガーヌは、すぐに別室を用意するようにと衛士たちに命じた。
縛り上げたままのジーノとふたりきりでその部屋にこもった彼女は、まずこどもをまっすぐに座らせ、厳しい眼差しで彼を見つめてこう云った。
「知っていることを全部話しなさい」
ジーノは唇を引き結んだまま、勢いよく首を横に振った。モルガーヌの黒い瞳が剣呑に眇められる。幼いなりにさまざまな荒事の場数を踏んできたジーノが、若い女を前に恐怖を覚えたのは、これがはじめてのことだった。
「話すまでここから出ることはできないわよ」
ジーノはなおも首を横に振る。そう、とモルガーヌは云った。
「では、少し話をしましょうか」
ジーノは食い入るようにモルガーヌを見つめたが、口を開くことはなかった。
「おまえは、この方がどなたか知っているの?」
モルガーヌの手には、先ほどジーノが目にした手配書がある。ジーノは首を竦め、オレは石だ、と自分に云い聞かせてでもいるかのようにじっと動かずにいた。
「知らないようだから教えてさしあげましょう。この方はね、わが東国の王太子殿下の寵を賜る方。お名前をエリシュカさまとおっしゃるの」
エリシュカ、という名を聞いたジーノは思わず瞬きを繰り返してしまう。聞いたこともない名だ。そして、その聞いたこともない名の女は王太子の恋人だという。だけど、――だけどこの顔は、この穢れなき美貌は、たしかにエリィだ。
モルガーヌの黒い瞳が得心したように細められた。
「……おまえは違う名でお呼びしていたようね」
まずい、とジーノは思った。この女はまずい。このままでは目の動きだけで考えを読まれてしまう。そう思った彼は、目尻に皺が寄るほどきつく目蓋を閉じた。
「なんとお呼びしていたのかしら?」
ジーノの眉間に深い皺が寄る。ますます力を込めて目蓋を合わせ、そのまま俯いてしまったこどもに向かって、仕方のない子ね、とモルガーヌはため息をついた。
「そのままでいいから聞きなさい。このままだんまりを続けていても、おまえにとっていいことはひとつもないのよ。知っていることを洗いざらい喋るまで、おまえはこの部屋から出られない。それだけではないわ。喋るのが遅くなっても、出られないの」
冷たく乾いたモルガーヌの声に、ジーノは思わず目を見開いてしまった。それでも俯けた顔を上げずにいられたのは、彼がそれなりに肝の据わったこどもであるということの証左であろう。
「私たちは一刻も早くエリシュカさまを王城へお迎えせねばならないの。いつまでもおまえにかまけている時間はない。でも、おまえを放っておくわけにもいかない」
ジーノは俯いたまま奥歯を噛みしめる。瞬きを忘れて見つめ続ける自分の太腿は、穴が空いてしまわないのが不思議なくらいだ。
「私がおまえの相手をするのは、そうね、あと半刻ほどにしましょうか。そのあとは衛士たちに処遇を任せることにするわ。彼らには、どんな手段を用いてもいいから話を聞き出すように、と命じておきましょう」
云っておくけれど、とモルガーヌはごくわざとらしく声を潜めた。
「私は監察府の官吏です。私たちには、必要に応じて拷問という手段を取ることが認められているのよ。知らなかったかもしれないけれど」
拷問、という言葉にジーノの肩が大きく震えた。
「私がここを出たあと、衛士たちにはおまえに対する拷問を許可しましょう。限度も手段も問わないわ。口を割らないのなら死んだとて同じこと。違うかしら?」
ジーノは思わず顔を上げた。喋らないなら殺す、と涼しい顔で云い放つ目の前の女を心底おそろしいと思い、そんな女が跋扈する王城をおそろしいところだと思った。
もしもエリィが王城にいたのなら、エリィもまたこの女と同じようにおそろしい存在なのだろうか。
違う、とジーノは小さく首を横に振った。エリィは違う。エリィはきっと王城から逃げ出してきたのだ。魑魅魍魎のようなおそろしい者たちが行き交う煉獄のような場所から、命からがら逃げ出してきたのだ。
そうだ。きっとそうに違いない。それならオレは、とジーノは思った。オレは絶対に喋らない。エリィのことは喋らない。
平然として穏やかな表情を崩さないモルガーヌの前で、ふたたび俯き唇を噛みしめたジーノは、涙がこぼれ落ちそうになるのを必死になって堪えている。ごめんよ、エリィ、と彼は心の中で叫んでいた。
エリィは信じないと思うけど、誰も信じないと思うけど、最初に会ったときからオレは、エリィのことを守ってあげたいと思っていたんだ。エルゼオの悪巧みからも、シルヴェリオの冷酷からも。だけどオレはガキで、なんにもできないただのガキで、エリィをすごく傷つけちまった。
そのうえ、いままたこんなことになっちまって、エリィにとってのオレはどこまでも疫病神でしかないみたいだ。ごめんよ、エリィ――。
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