第2話 僕のヒーロー

 M78星雲からやって来たヒーローは、いつも人々を救った。ピンチの時に現れ、パンチやキックを繰り出し、最後にはスペシウム光線でやっつけるのだ。爆発した怪獣の体を横目に、何事もなかったかのように、星に帰っていく。ウルトラマンは、いつでも人々の味方だ。空を飛べて、力が強いのに、自慢することもなく、ただ平和を守り続ける。

 そんな彼の姿を見るために、来る日も来る日もテープを機械に入れた。たくさんボタンがあるが、ウルトラマンを見るための順番は知っている。テープを入れて、このなんだかよくわからない三角形のボタンを押す。見終わったら、三角が二つ付いた一番左のボタンを押す。きゅるきゅるきゅるきゅる…ガチャン。そして、タケノコの模様のボタンを押す。そして、元の棚にテープを戻す。お父さんに教えてもらったやり方だ。

 テープを見た後、すぐに玄関に新聞を取りに行く。今日は雨の日だからビニール袋に入っている。袋を破いて、ゴミ箱に入れ、テレビの番組欄を見る。言葉はほとんど分からなかったが、「ウルトラマンティガ」と書いてあるかどうかだけは分かった。お父さんに教えてもらった。今日は、ティガはないみたいだ。新聞を、お父さんのいつもの席のところに置いておく。お父さんは、毎日、そこで新聞を読みながらコーヒーを飲む。そんなに面白いのかは分からなかった。一回広げてみたけれど、読めないし、ぐちゃぐちゃになってお父さんから怒られてげんこつされた。新聞を開かなくても、ティガがあるかどうかは分かるから、もう今度から新聞は開かない。

しばらくすると、お母さんが起きてきた。

 「おはよう!」

 「おはよう…。兄ちゃんはいつも早いね…。」

 目をこすりながら、お母さんは台所に立つ。朝からトントンとリズムのいい音と、みそ汁のいい匂い。朝はいつも、白ご飯とみそ汁。お父さんは「朝は白いご飯とみそ汁じゃないと、力が出ない。昔からそう決まっているんだよ。」と教えてくれた。お母さんが作るみそ汁はいつもおいしい。毎日、朝ごはんが楽しみだ。

 「お兄ちゃん、こうくんを起こしてきて。」

 僕には、浩介という弟がいる。僕とお母さんは「こうくん」と呼んでいる。僕が2歳の時に生まれた。最近、少しおしゃべりができるようになってきて、面白い。リビングの奥の部屋でこうくんが寝ている。カーテンを開けて、日の光を部屋に入れる。これもお父さんに教えてもらった。

 「こうくん!朝だよ!」

 こうくんは、むくりと起き上がった。僕はぼーっとしているこうくんの手を引いて、リビングに行く。その後、お母さんからふきんをもらって、テーブルを拭く。お母さんが朝ごはんを並べる。今日は目玉焼きだ。醤油を垂らして、ご飯と一緒に食べる。これもお父さんに教えてもらった。目玉焼きには醤油と決まっているんだと。お母さんが作る朝ごはんはおいしい。ただ、朝ごはんを食べるのは、いつも3人だ。お父さんは、いつも遅れて起きてくる。いつも、お父さんは仕事で遅くに帰ってくる。昨日も、いつ帰って来たのかわからない。夜は眠くなる時間なのに、お父さんは何で起きて仕事をすることができるのだろうか。

 ちょっと前に、お父さんが仕事をしている会社に行ったことがある。お父さんがお弁当を持っていくのを忘れたときに、車に乗って行ったことがある。お父さんは、新聞を作るお仕事をしている。いつも手にインクが付いていて、大きな音のする機械を乗りこなして仕事をしている。仕事場から出てきたお父さんの腕は太くて固い。きっと、お父さんもウルトラマンみたいに、すごいパワーを持っているのかもしれない。そう思うと、お父さんって、かっこいいな。

朝ごはんを食べてしばらくして、お父さんが2階から降りてきた。

 「洋介、浩介、おはよう。」

 お父さんは、いつも疲れているように見えた。だけど、毎日決まった時間に起きて、いつもの席に座り、ご飯とみそ汁と目玉焼きを食べた後、新聞を読みながらコーヒーをすすっている。足を組んでコーヒーカップと新聞を持っているお父さんの姿は、とてもかっこいい。けど、僕が足を組んで座ったら、お母さんは怒ったんだ。なんでだろう?

 お父さんは、タバコを1本吸った後、仕事に向かった。

 

 お父さんの見送りをした後、僕はまたウルトラマンを見ようとする。そうすると、お母さんが、「ウルトラマンばっかりじゃなくて、これを見て。」と、いつも言う。そのビデオ、ウサギとか犬とかが出てきて、愉快に踊ったり歌ったりしている。僕は、何回もそのビデオを見たけれど、どんな話か分からないし、そもそもいつも聞いている言葉じゃない。もうびっくりするくらい面白くない。でも、これを見ておかないと、お母さんは怒る。「せっかく買ったのに!」って言って、叩く。よく意味は分からなかったけれど、怒られるの嫌だから、黙って見ていた。ビデオを見ている間、お母さんは掃除をしたり洗濯をしたり料理をしたりしている。別に僕がウサギを見ていなくても、怒らない。テレビにウサギが映っていて、僕がテレビの前に座っていれば、お母さんは怒らない。こうくんは、興味なさそうにしているけど、ウサギをじいっと見ている。意味わかるのかな?まあ、いいや。

 僕の楽しみは、朝、お父さんもお母さんも、こうくんも起きていない時にウルトラマンを見ることだ。それと、たまに夕方テレビに映るティガを見ること。それだけが楽しかった。いつも、お母さんはウサギを見ろと言うし、こうくんのお世話はぼくの仕事。こうくんのことは好きだけど、急に泣いたり怒ったりするから、困ることが多い。

 早く朝にならないかな。

 そう思って、今日も長い一日が終わる。晩御飯を食べるとすぐ眠くなる。いつも「お兄ちゃんは、寝るのが早すぎるよ。」とお母さんは言う。だって眠いんだもん。こうくんを連れて、奥の部屋に敷いてある布団に入る。布団は気持ちがいい。僕は知っている。お母さんは、毎日家族全員の布団を干している。天気が悪い日でも、シーツは洗ってある。だから気持ちがいい。お母さんは、すごいなあ。毎日大変そうだけど、ご飯もおいしいし、布団も気持ちいい。早く朝になってほしいけど、寝る時間も好きだ。いい匂いだ。


 「・・・っていつも・・・だろ!」

 「・・・そんなの・・・ない!」

 もう、朝?と思って目が覚めた。でも、窓の外は真っ暗だった。こうくんも、すやすやと眠っている。

 リビングの電気が点いているみたいだ。扉の隙間から光が漏れていて、その向こうから、声が聞こえてくる。いつもよく聞く声だ。でも、なんだか嫌な感じがした。隙間に目を近づけて、リビングを見てみた。その時、なぜか「ばれないようにしなくちゃ」と思った。けれど、隙間が細すぎて、リビングが見えなかった。声は聞こえるけど、何の話をしているかは分からなかった。たぶん怒っているのじゃないかな、ということはわかる。とりあえず眠くなったから、寝ることにした。お父さんとお母さんの話し声を子守歌代わりに、僕は眠りについた。

 なんだか、モヤモヤした。お父さんと、お母さん、喧嘩するんだ。

 それからというもの、お父さんとお母さんは、僕らが寝た後、毎晩のようにリビングで大きな声を出すようになった。声が大きいから、僕も目が覚める。でも、なんだか怒ったような声だし、ドアを開けると怒られると思ったから、静かに布団にもぐったまま、話を聞くようになった。

 話の内容がなんとなくわかって来た。お父さんは、お母さんの「おかね」の使い方に怒っているみたいだ。お金は使ったことはないけれど、なんとなく知っている。近くのスーパーに行ったときに、かごに入れた商品と交換するもの。お母さんが財布から出すもの。そこで買った野菜や肉に、お母さんが料理をする。ご飯をつくる材料が大切なのは分かるけど、おかねって、そんなに大切なものなのだろうか?よくわからない。

 お父さんは、日に日に機嫌が悪くなっていった。お父さんは、夜遅くに家に帰ってくる。その後、お母さんを怒っている。それを見ている僕。たまに、こうくんが起きてくるけれど、なんだか悪いことをしているみたいに感じて、すぐに寝かしつける。もちろん、起きていることがバレないように。お父さんとお母さんの怒鳴り声のせいで、夜、寝れなくなってしまった。僕は、だんだん夜が嫌いになった。


 僕の楽しみは、朝一のウルトラマンだけだった。ウルトラマンは、いつでも正義の味方だ。毎回、悪い怪獣をやっつけてくれる。僕の将来の夢は「ウルトラマン」だった。でも、夜遅くにお父さんとお母さんが喧嘩をしていたせいで、眠れない日もあった。その時は、無理に早く起きて、ウルトラマンを見た。そういう日は、晩御飯の時には既に眠くなっていた。そして気づいた。僕が早く寝てしまえば、夜中に起きてしまうことも、こうくんを寝かしつけることもしなくていんだと。僕は、夜、すぐに寝て、朝早く起きるようにした。それについては、お母さんは文句を言わなかった。これで、ウルトラマンを見ることができる。

 5歳になってからしばらくしたある日、お母さんから「今日から保育園に行くよ」と言われた。保育園とは、母さんの代わりに、先生という人が、僕たちの面倒を見てくれる場所のことだ、とお母さんが教えてくれた。お母さんは、お父さんの仕事を手伝うから、家で僕たちの面倒を見ることができないから、保育園に入れるのだと。

 「ほいくえんで、ウルトラマンはみれる?」

 「そんなこと、保育園の先生に聞いたらいいじゃない。」


 それから、保育園に行くことになった。僕とこうくんは、違う部屋に連れて行かれた。こうくんは、お母さんの手を引っ張って、「いやだーーー!!!」と叫んでいた。何がそんなに嫌なのだろう?僕は、お母さんに手を振った。心配させちゃいけないと思って、ニコニコした。少し寂しさを抑えて、部屋に入った。そこには、僕と同じ年齢の友達がたくさんいた。

 「はい、今日からみんなと一緒に島内保育園に来た、やまもとようすけくんです。みんな、仲良くしてあげてくださいね!」

 先生がそう言った後、みんなが僕にうたのプレゼントをしてくれた。何人かから、メダルをもらった。いつも見ているウルトラマンより、きれいな色の線が描いてあるメダルだった。グラウンドという公園みたいなところに行くと、見たこともない遊具が沢山あって、とても楽しかった。友達がたくさんできて、嬉しかった。

 保育園の時間は、とても楽しかった。外で遊ぶ時は、ボールや三輪車で遊ぶことができる。家にはないブロックやおままごとセットがある。塗り絵もある。ウサギのテレビを観なくてもいいし、こうくんは別のクラスだから、面倒を見なくてもいい。しかも、毎回違うおやつが出る。果物が入ったヨーグルトはおいしかった。昨日、お母さんに「おやつのヨーグルトに、果物が入ってて、おいしかったよ!」言うと、「よかったね。」と素っ気ない返事をした。お母さんは、ヨーグルト嫌いなのかな?

 ただ、昼寝の時間は嫌いだ。島内保育園では、短い針が1から3になるまでお昼寝する決まりになっている。でも、僕はいつも、寝たふりをしている。眠たくないんだもの。でも、みんなに合わせて寝てないと、先生が怒るかもしれないから、目を閉じて、黙っていた。なんで、みんなはそんなに簡単に寝ることができるのだろう?僕は、何で眠れないのだろう?

 それから、帰りの時間も嫌いだ。僕はいつも、友達が帰っていくのを見送っている。気づいたらいつも保育園には僕とこうくんだけが残っている。何回も何回もアンパンマンのテレビを観せられる。僕はウルトラマンがいいのに。そして、お母さんが迎えに来ても、お母さんは僕の話を聞かず、黙って運転している。話しかけると、怒られそうな雰囲気だった。だから僕は、車から流れる長渕剛の曲を、ただただ聞いていた。帰りの車の中は、いつも眠かった。

 

 その日は、お父さんのお友達が何人かきて、僕たちの家でご飯を食べていた。お酒を飲んでいたから、みんな楽しそうだった。僕も、余った唐揚げやポテトをもらった。お母さんの手作り料理はおいしい。「お、洋介君。かっこいいパジャマ着てるねぇ!おじさんもウルトラマン、好きだよ!」と言って、小さなカメラを鞄から取り出した。僕は、カメラに向かって、スペシウム光線のポーズを取った。お父さんのお友達は、みんな僕を褒めてくれた。

 「洋介くんは、人見知りしないですねえ。ヨシさんの教育のおかげでしょう!」

 お父さんは、とても上機嫌で、いつもは早く寝るように言うのに、今日は遅くまで起きていても、怒らなかったし、なぜか優しかった。しばらくして、お母さんに寝るように言われて布団に入った。その日はなぜかぐっすり寝ることができた。


 何日か経って、お父さんが会社から写真を持って帰って来た。僕がウルトラマンのパジャマを着て映っている写真があった。僕は、お父さんから、その写真をもらった。

 「どこに、しまうんだ?」

 「ビデオのケースに入れる。」

 僕は、毎朝見ているビデオのケースに、ちょうど写真を入れることができるくらいのポケットがあることを知っていた。そこに、写真をしまった。

 僕が、ウルトラマンになったみたいな気がした。このビデオは、一生の宝物だ。大切にしよう。


 たくさんの友達ができたけれど、保育園は家から遠いところにあったから、同じ小学校に行く友達はいなかった。



 僕は、小学校に入学した。入学式には、お父さんがビデオカメラを持ってきてくれた。お父さんもお母さんも、いつもとは違う、きれいな服を着ていた。でも、お父さんはネクタイが苦しそうだったし、お母さんは慣れない靴を履いていて、ヨタヨタと歩いていた。僕は、おばあちゃんから貰ったピカピカのランドセルを背負っていた。こうくんは、おばあちゃんのところで面倒を見てもらっているらしい。僕は、正門の前で、お父さんとお母さんと三人で写真を撮った。この日は、いつもと違ってとても楽しかった。


 学校が始まってから、僕は勉強が好きになった。覚えた漢字や計算を先生に見せると、先生は褒めてくれて、はなまるをつけてくれた。お父さんとお母さんは、テストで100点を取ったことを伝えると、いつも褒めてくれた。勉強したら、大人は褒めてくれる。

 そして、友達とドッジボールをするのも楽しかった。僕は上手に投げることができなかったけれど、ジュンペイ君が、いつも上手に投げていた。たくさんの友達をアウトにしていった。僕は、逃げるのが得意だったから、できるだけ逃げた。たまに、ぽろっと落ちたボールを拾い上げ、ジュンペイのところに投げたら、次々に相手チームの友達がアウトになる。ジュンペイ君は、僕にとってのヒーローだった。

 でも、ある日、こう言われた。「おれ、サッカーしたいから、ドッジボール、今日はしない。ごめんね。」

 僕は、サッカーをするより、ドッジボールをする方が楽しかった。ボールを脚で蹴るのは難しくて、上手にできなかった。それより何より、今はドッジボールよりサッカーの方が流行っていた。ジュンペイ君は、サッカーがしたかった。僕はドッジボールをしたかったから、他の友達にドッジボールをしたいと声をかけたけど、みんな、サッカーをしたがった。僕はそれから、ドッジボールを辞めて、サッカーをするようになった。ポジションはいつもキーパーだったけれど。


 ある日、小学校にかぶっていく帽子を忘れた。学校に近づいて気づいた。いつも頭にあるはずの帽子がなかった。

 「怒られる…。」

 そう思うと、涙が止まらなかった。朝から、通学路で大きな声で泣いた。もうどうしたらいいか分からなかった。僕より後に出発したお父さんが、僕が大泣きしてとぼとぼ歩いているのを見つけてくれた。「早く行かないと、学校に遅れるぞ。今日だけ帽子がなくても、明日忘れないようにしたらいいよ。」と言ってくれた。お父さんは、僕を原付の後ろに乗せて、学校に連れて行ってくれた。学校で帽子を忘れたことを説明してくれた。先生は、怒らなかった。僕は悪いことをしたのに、なんで怒られなかったのだろう?

 明日からは、絶対忘れない。



 雪の降る寒いある日、家に帰ると、お母さんが言った。

「もし、お父さんとお母さんが別々に住むとしたら、どっちがいい?」

 僕には、その質問の意味が分からなかった。お父さんとお母さんって一緒に住むものじゃないの?でも、答えを求められたし、起こられるのは嫌だったから、「ご飯作ってくれるから、お母さんがいい。」と、とりあえず答えた。お母さんは、「は?なにそれ?」と怒って向こうへ行ってしまった。きちんと答えたのに。

 それからしばらくして、僕ら兄弟は、おばあちゃんの家に引っ越した。理由はよくわからなかったけれど、たぶん、夜な夜なしていた喧嘩が理由だと思う。お父さんとお母さんは、とても仲が悪かった。

 僕は知っている。お母さんが、お父さんのお金を使って、電話で高い化粧品を買っていたこと。そして、お父さんがそのことで怒っていたこと。お母さんが、夜にキッチンでタバコを吸いながら泣いていたこと。お父さんが、朝タバコを3本吸うようになったこと。

 お母さんは、「お父さんとリコンしたから、しばらくお父さんに会えないよ。」と言った。僕は、「会えないの?」と聞いた。お母さんは、「会いたくても、会えない状況なの。諦めなさい。」と言った。僕は、お父さんの気持ちを知らないまま、おばあちゃんの家に住むことになった。

 おばあちゃんは、僕にとても優しかった。冷蔵庫からおいしいアイスを食べさせてくれたし、宿題をきちんとしたら頭を撫でてくれた。それに、いつも笑顔だった。でも、お母さんとおばあちゃんが話をしている時、おばあちゃんは怖い顔をしていた。

 例のごとく、ドアの隙間から会話を盗み聞きしていた時のこと。お母さんは「こんな家、出て行ってやる!」と叫んだ。おばあちゃんは、「洋介と浩介の気持ちを考えてやったらどう?それに、一人じゃ育てるの、大変だよ。」と言った。お母さんは、「うるさい!そんなにうっとおしいと思っているのなら、こっちから出て行ってやる!」と言った。おばあちゃんは、いつも僕に優しい声で話してくれるし、お父さんみたいに怒ることもない。お母さんは、おばあちゃんのどこが嫌なのだろう?

 僕ら兄弟とお母さんは、近くのぼろアパートを借りて、3人で生活を始めた。来週、僕の誕生日だという事を、お母さんは覚えてくれているのだろうか。


 誕生日ケーキは、僕の誕生日の次の日に食べた。とてもおいしかった。

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