極東重工MAGUS戦
@SUM82a1
第1話
ストーリー
隊長:SU
副隊長:ウィング
重火器兵:ゴズ
工作兵:マッド
オペレーター:結月
「緊急事態発生!緊急事態発生!」
けたたましく報告書を書いていたコンソールが鳴り響く。
「今度は一体なんなんだよ...ったく...」
コンソールを操作し、詳細を確認する。
「SU隊長、一体なんなんですか?内容は」
「おいおい、洒落になんねえぞこれ...。ウィング、朝一の連絡でMAGUSの狩りにスサノヲの隊員が行ったって言う事を覚えてるか?」
「えぇ...、まさかやられたと言うのですか!?」
「あぁ...そのまさかだ。そしてこっちにも依頼が回ってきた。」
「マジですかー...臨時報酬はしっかり出ますよね?」
「一応少ないが出るらしいぞ。ま、依頼されたからにはやるしかねえが。戦闘現場は狭いらしいから少人数で行く、ゴズとマッドに声をかけろ。ウィングは他の部隊メンバーと地表に出た場合に備えておけ」
「了解しました!」
作戦開始現場に到着
「HQこちらSU、現場に通じる入り口にに到着した」
「こちらHQ、了解しました。戦闘は地下で行われる為通信は通じないものと考えてください。MAGUSは今、動いていませんが、地表に出てきたらダメです。なんとしても地下研究所内で破壊、もしくは無力化させて下さい」
「こちらSU、了解した」
「お?新しい子?声可愛いねえ!ね、ね!名前教えてくれない!?」
「おいゴズ!うるさいぞ!」
「なんだよ固え事言うなよマッド。良いじゃねえかいつ死ぬかもわからない現場なんだ、これくらい良いじゃねえか」
「えっと...はい...名前は結月です...」
「うっひゃー、声も可愛ければ名前も可愛いって良いねえ!!今度飯行かね!?」
「おい!良い加減にしろ!任務中だ!」
「了解しました隊長!」
「了解、隊長」
「HQ、これより突入する」
「HQ了解しました。御武運を」
地下研究所を進みMAGUSがいる部屋の上階に到着
「再度作戦を確認する。この階の床をブリーチング後、俺とゴズでMAGUSに制圧射撃、そしてマッドはEMPグレネードを投げて相手の動きを一時的に封じる。その後MAGUSの三賢人と呼ばれるサブAIを破壊する。MAGUSが再起動したらまた制圧射撃を行う。マッドはその間スサノヲの隊員が落とした黒雨を入手し、射撃可能状態になったらMAGUS本体を打て。いいな?」
「「了解」」
「よし、マッド。ブリーチングチャージを床にセットしろ。タイマーは10秒だ」
「セット完了です」
「よし、では突入するぞ。覚悟を決めろ」
「「了解!!」」
「突入!!」
爆発音が鳴り、瓦礫と共に三人がMAGUSの前に立ちはだかる。
「制圧射撃始めぇ!」
二人の対装甲セミオート狙撃銃が火を噴く
「隊長!あいつ炸裂弾を止めていやがる!」
「うるせえ!撃ち続けろ!マッド!まだか!?」
「今セット完了です!!EMP起動まで残り5秒!」
「クソが!リロード!!」
ゴズとSUが弾切れを起こしリロードを行う。それをMAGUSが見逃す筈も無く攻撃を始める。
「避けろ!」
そうSUが叫び、二人ともその場から横っ飛びに攻撃を避けようとしたがゴズの足に氷結の礫が当たり足が跳ね飛ばされた。
それと同じタイミングでEMPが起爆し、MAGUSは動きを止めた。
「痛えええええ!!」
「おいゴズ!大丈夫か!」
「装甲が剥がれただけでなんとか大丈夫だ!それより早く三賢人とやらをやるぞ!」
「マッド!早く黒雨を回収してこい!」
ドン!ドン!ドン!と発射音が鳴り、サブAIの三賢人が破壊された。しかし同時にMAGUSが再起動し、動けないゴズを狙って攻撃を始めた。
大量の氷結の礫がゴズに降り注いだ。
「「ゴズ!!」」
「クソがああああああ!!!」
攻撃させまいと射撃を始める。
「ゴズ!」
マッドが確認しようと黒雨を持ちながら近寄るが、氷結の礫による土埃が晴れた後にあったのは装甲ごと潰れたゴズの無残な姿であった。
「クソッ!!隊長!チャージ完了まであと少しです!カバーします!」
「了解!リロード!」
射撃を始めて1、2分経った後キュイイイイとチャージが完了した音が鳴った。
「隊長!チャージ完了です!」
「マッド!!照準が会い次第アイツのコアを撃て!!」
「了解!死ねぇ!!クソブリキ野郎!!」
.......
.....
...
.
「ゴズ、ゆっくり眠れ」
「仇は取ってやったからな」
そう言うと静かに二人は合掌し、亡き戦友に別れを告げた。
ゴズのタグと共に地上へ近づき通信可能になった瞬間オペレーターの声が聞こえた。
「此方HQ!突入班!応答して下さい!」
「っっ!此方突入班、任務完了」
「やっと繋がりました!良かったです!無事ですか!?」
「いや、ゴズが死んだ」
「さっきの方ですか...了解しました」
とても悲しそうな返事だった。仕方あるまい、任務前まで話してた人間がいなくなったのだから。
「残りの部隊と一緒に引き上げる。」
「了解しました」
「あと言っておくが、あまり感情的になり過ぎるな。如何しても死ぬ事がある部隊なんだ、割り切っておかないと辛いぞ」
「はい.....通信アウト」
「隊長、珍しく優しいですね」
「ゴズだったらこう言うだろうなって思った事を言っただけだ。ほらさっさと基地に戻るぞ」
その日、隊長の部屋に飾られたタグが一つ増えた。そしてSUは静かに合掌し、部屋を後にした。
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