第153話 ドメーヌレゾン メロメロルージュ
今日の夕食・・・というよりツマミは鶏のから揚げ。
鳥のもも肉とむね肉をたれに付け込んでおく。
それに衣をつけて揚げていく。
そして、一度揚げたあと、もう一度揚げる。
2度揚げ。
こうすると、衣がカラッと揚がる。
「それにしても、どうして唐揚げが食べたくなったんだい?」
昨日、美月が唐揚げを食べたいと言い出したのだ。
買ってくることも考えたのだが、せっかくだからたまには揚げ物を作ることにした。
「ええと、なんとなくです・・」
美月は言えなかった。
実は、Web小説を見て食べたくなったということを。
最近、飯テロ物にはまっていたのだ。
大量に揚げた唐揚げ。
冷凍にしておくこともできるので、余っても問題ない。
それに合わせるワインは・・・
北海道空知郡中富良野町
ドメーヌレゾン メロメロルージュ
「このワイン、フルーティですね。なにかブドウというより苺みたいです」
「色も綺麗だね。ちょっと淡い紫色だね」
「すっきりしてて、どんどん飲めちゃう感じですね」
このワインは、Japan Women’s Wine Awards 2020の銀賞に選ばれている。やはり飲みやすさで選ばれているんだろう。
「そういえば、この間見た記事があるんですけど。フランスワインのマニアは日本ではやたらと酸っぱいワインとか苦いワインを勧めたのでワインが普及しなかったって」
「あぁ・・そういう傾向あるかもね。なにか勘違いしているような気がするよ」
「勘違い?」
「なんかね、日本人とフランス人は味覚という概念が違う気がするんだよ」
「概念って?」
「日本人の美味しいって、舌で味わうでしょ?」
「そりゃそうですよ」
「なんとなく、勘だけど・・フランス人の美味しいは舌ではなくて・・鼻で味わっている気がするんだ」
「え?」
「日本人よりにおいに対する感覚が敏感なので味ではなく香りで良し悪しを判断している気がするんだよ」
「え~?」
「以前に小説でワインについて書いてるものを読んでね。味については全く書いてなくて香りばかり記載していたんだ。だから、もしかすると日本人と感覚が違うんじゃないかと思うよ」
「なるほど・・じゃあ、日本人がおいしいというものとフランス人がおいしいと思うものは違うかもしれませんね」
もちろん、フランス人がおいしいと思うものを理解することはできるだろう。
同様に、日本酒が世界に受け入れられつつあると聞く。
だんだんと、その垣根もなくなっていくのかもしれない。
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