第139話 仕事納め 井筒ワイン 生ワイン2020 白&赤

「いらっしゃ~い」

仕事納めの日。

”いい天気”にやってきた。

「最近いつも二人でくるんですね~。いいですね」

美月と待ち合わせて一緒に来た。

「まぁねえ・・・」

思わず苦笑いする。

「クリスマス終わったけど、まだクリスマスプレート注文できますよ~」

「あ、じゃあそれお願いします二人分で」

「ありがとうございま~す」


飲み物は・・

「これにしましょう!」

美月が選んだワインにすることにした。


長野県塩尻市 井筒ワイン 生ワイン 2020

  ナイアガラ 白

  コンコード 赤

にごりワインだ。


「おまちどうさま~」

料理がやって来た。

「こちらがキッシュ、隣がサバの燻製のマスタード添え、クリームチーズ、生ハム、サラダ、ジャガイモのムースですよ」

「いろいろあって、どれも美味しそうですね!」


私は、白ワインを口に含む。

さわやかな甘みと香り。新酒なのにコクもある。にごりワインだからだろうか。

「こちらの赤ワイン。コンコードだけどどんなに甘くなくておいしいですね」

「へえ・・コンコードでそんなに甘くないって珍しいね」

料理を食べながら話す。

「このワイナリー。一緒に行ったところですね。また行きましょうね」

あの時は、まだ出会ったばかりのころ。

でも、半年もたっていないんだよな。

「そうだね。また行こうか。でも、まずは明日の旅行だね」

明日から一緒に旅行に行く予定なのだ。

「そうですね。飲みすぎないようにしないといけませんね」


「なになに?お二人で旅行に行くの~?」

店員のミキちゃんが聞き耳を立てていたらしく、話しかけてきた。

「はい、一泊ですけど」

「うひゃあ、うらやましいですね。どこに行くの~?」

「栃木の那須です。まぁ夏にも行ったんですけどね」

夏に行ったホテルにまた行くのだ。

「いいなぁ~。恋人と旅行なんてうらやましい~」

「えへへ・・」

美月が照れている。


あれ?

美月とは、何度か旅行していたが・・

よく考えると、付き合うことになって初めての泊りがけの旅行?


「そういえば、いつも一緒に来ていたミキちゃんて最近来てないんだけど~。忙しいのかしら?」

うん。やっぱりミキちゃんが二人いるとめんどくさいね。

「ミキちゃんは、ネイリストなので今は仕事が忙しいんです。年末から年明けしばらくは忙しいんじゃないでしょうか。成人式とか卒業式とかで。」

「まぁ。彼氏も忙しいし来れないんじゃないかな」


彼氏の海斗君は受験生。受験勉強に忙しい。

ミキちゃんは、彼氏をほおっておいて自分だけ遊ぶような性格でもない。


旅行から帰ってきたら、二人にお土産を渡しに行こうかな。


それに・・・

時々、数学や物理なんかでわからない問題があったら、メールで質問されたりしている。

一応、理系でどちらも得意だったから回答している。

たまには、直接教えに行ってもいいしね・・・

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