第112話 ジャパン・ワイン・チャレンジ 2020

「ジャパン ワイン チャレンジですか?」

今日も、瀬戸美月は早乙女の家に来てワインを飲んでいた。

「そう、ワインの審査会の中でも大きいものだね。その結果が出たんだよ」

「そうなんですか、それで賞を取ったワインはおいしいってことですか?」

「まぁ人それぞれ好みはあるからっ絶対ではないけどね」


そうして、早乙女はノートPCを持ってきて受賞のリストを表示した。


「なんだか、たくさん選ばれるんですね。あれ?日本以外のワインもありますよ」

「そうだね、各国からエントリーして選ばれるんだよ」


「あ・・この賞を取ったワイナリーって」

「そう、この間飲んだね」

「あ・・このワイナリー行きましたね・・」

「そうだね、勝沼で行ったね」

「なんだか、行ったことのあるワイナリーが選ばれると、なんだかうれしいですね」


「でも、まだ飲んだことのないワインもたくさんあるなぁ」

「早乙女さんでもそうなんですか?」

「まだまだ、たくさんのワイナリーがあるってことだね」

「じゃあ、これから買うときの参考になりますね」

「そうだね、ただ単に賞を取ったからえらいってことではないけど、参考にはなるね」

「じゃあ、そのうちこのワイナリーにも行ってみたいですね。そこでワインを買いましょうよ」

そこは結構遠いなぁ・・と思いながら、まぁ一緒に旅行に行くのもよいかと思った。


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「ところで、健司さんって誕生日いつなんですか?」

「あれ?言ってなかったか・・12月だよ」

「12月・・・・」

すると、美月は真剣な顔で何やら考え込む。


「どうしたの?」

「健司さん・・・」

真剣な顔で、健司を見つめる。

「うちの両親と会ってくれませんか?」

「え?」


早乙女健司としても、いつかはそんな日が来るかも・・とは思っていた。

しかし、もう両親に挨拶・・・早すぎないか?

「誕生日が来る前に、お願いします。」

誕生日・・・って何か関係が・・・?



あっ



「わかりました、早いうちにお邪魔します・・」

「じゃあ、両親にいつがいいか相談しますね。」


両親に、30代と伝えるか、40代と伝えるか。

それは、結構大きな差である。


そう、次の誕生日で早乙女健司は40歳になるのだ。

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(参考)

http://jp.japanwinechallenge.com/


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