第百六十五話 彼女の元へ
緑に
ソニックは女性二人と共に、ライト王国へと
以前に見たライト王国とは思えぬ
その
すでに
そこら中に見える
「ここを抜ければ
女性のうちの一人――体の小さな少女リム·チャイグリッシュがそう訊ねた。
彼女は
彼女は
「ああ。うちは行ったことないっすけど。裏山にあるとか聞いているっすよ」
リムの質問に彼女の後ろを歩いていた女性――ラヴィ·コルダストが答えた。
メイド服を着た彼女の背には、剣、
ただでさえ道が悪いところ歩いているというのに、それだけの武器を
「それよりもリム。エン
答えたラヴィがリムに訊ねる。
エンとは、リムの父親であるストロンゲスト·ロードの里長だ。
訊ねられたリムは、後ろを振り返って返事をする。
「そういうラヴィ姉さまこそ、ライト王さまやルバードさまに何も言わずに来ているのです」
ラヴィは、少し
ライト王はラヴィが使えるの主人であり、ルバードは彼女の元婚約者だ。
リムとラヴィは、それぞれ大事な人に何も伝えることなく、この
その理由は――。
「二人とも……近いぞ。ビクニが近くにいるのを感じる」
今ソニックが言った名――。
ビクニを
完全に
そんなことが
リムとラヴィの二人は、
彼女たちが大事な人に黙って来たのは、自分の我がままに付き合わすことを
ラヴィはビクニにことを妹のように思い――。
リムは自分の夢――いつか
そんなビクニが敵に連れ去られたと聞いた二人は、いてもたってもいられなかった。
だが、彼女たちに負けないくらいビクニを思っているのがソニックだ。
彼は目の前でビクニを連れて行かれたのだ。
自分の
「着いたな。ここだ……ここが選択の祠……」
敵の目を
この
三人ははやる気持ち抑えられず、駆け足で中へ入ろうとすると――。
「うわぁッ!? な、なんなのです!?」
――リム。
「ちッ、どうやらお見通しだったみてぇだな」
――ソニック。
「まあ、当然っすよね。もしうちが
――ラヴィ。
三人は周りに
おそらく相手――女神の軍は、彼らがビクニを助けに来ることがわかっていたのだろう。
ラヴィは、そんなことは当たり前だった、と思いながら
「だけど、こんなことで止まるようなうちらじゃないっすよ」
そして彼女は、背負っていた剣と斧をそれぞれ両手に持ち、ソニックとリムを
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