第四十話 灰色熊、再び
木々で
そして、森の
私の名は
ある日にこの
その
まあ、
何が
この魔道具が剣へと変化し、相手の悪意を切り
この剣の力で、私の頭の上に乗っている生き物――。
……ホントはすごくイヤだけど。
大体なんで私が暗黒騎士なんだよ……。
そりゃ元の世界じゃ、引きこもりの
しかもコミュ
だからってこれじゃ本物の暗黒女じゃないの……。
私が内心で
「はぁ~。いいよね、ググは。お気楽でさ」
ググは子猫ほどの大きさで、その体の毛色は黒に白いメッシュが入っている感じで、とても
私が落ち込むと元気になることが多いので、なんかそこだけはモヤモヤするというか、
私は二度目のため息をついて思う。
一緒に召喚された
でもまあ、リンリなら当然か。
あの子は誰とでもすぐに仲良くなっちゃうし、いつも笑顔で
私とは正反対……。
そりゃ聖騎士に選ばれるわぁ……。
「おい、歩くスピードが落ちてるぞ!」
私がトボトボ歩いていると、前にいるソニックが
この私とそう変わらない見た目の少年は
私が召喚されたライト王国での事件以来、一緒に旅をしている。
怒鳴ってきたのはムカつくけど。
まあ、
それになんだかんだいって、何故か私には
はっ! もしかしてこいつ、私のことが好きなのでは!?
だってソニックって
いや! でも、それはそれで嬉しいけれど、私にそういうのまだ早いというか……。
それに彼は吸血鬼だし……。
でも、告白なんてされたら私……私……どうすればッ!
「それにしても……」
私が一人アタフタしていると、ソニックが
しまった!? 変なことを考えていたのがバレたのかと思ったら――。
「なんでそんなに
「へっ?」
気がつくと、私たちの後ろからついて来ていた動物の数がすごいことになっていた。
10~20匹なんて数じゃない、まるで動物の
元の世界での私は、近所から猫屋敷と呼ばれる家に、お
たぶんのそのせいか、お婆ちゃんの
まあ、私が自分の部屋のベットに横になると、一斉に集まってくる感じだったし、こんなもんかなって思う。
「それにしてもスゴ
「たしかね。私も少し
よく見るとそこには
グリズリーは口からよだれを垂らしながら、まるでごちそうでも見つけたみたいに私たちを見ている。
「ぎゃぁぁぁッ! なんでグリズリーまで!?」
「に、逃げろぉぉぉッ!」
私たちが大声を出して走り出すと、グリズリーは少し
必死で逃げる私の頭では、ググはが実に楽しそうに鳴いていた。
なんで楽しそうにしてんだよ!
「お前のせいだぞビクニ!」
「えっ!? 私のせいなの!?
そんな言い合いをしながら、最初に森に入ったときと同じように、また全力でグリズリーから逃げる私たちだった。
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