◆ 絶望のリトル・ブレイブ 02 ◇
◆◇◆◇
──小さな体。
──ポカポカ暖かい。
──理性が悲鳴をあげそう。
◆◇◆◇
ドクンドクンッ! って心臓が喧しく飛び跳ねた。
意識がフリーズしそうになるけど、ぐっと手を握って堪えた。
まず深呼吸――。
一つ、二つ、三つ……よし、落ち着け私、落ち着いたな私!
――状況を整理しよう……。
①サクラが怪しい飴を食べた。
②その瞬間、光の線がふにょふにょ広がってサクラを包む。
③光が消えると、幼い女の子が私の膝に頭を乗せていた。
いやいや……。
そんな馬鹿な。
この世界が剣と魔法が使える異世界なら理解できるかもなんだけど、今のところAIチャットがなんか流行っている程度の世界観。理解が……理解が……。
危ない薬を飲み込んで、体からしゅうしゅうと煙をまき散らしながら小さくなる、――それならまだヤバい薬がこの世には存在して科学の範疇なんです、って可能性あるかもだけど、光の線が重力を無視してしゅるしゅると伸び、サクラを覆い尽くすように広がった。
あ、ありえねぇ……。
現実の物理学を無視した動き……。しかも、ロリ化して体は小さくなり、更にさっきまでサクラが着ていた服も、体のサイズにピッタリ合わせるように小型化していた。
光っている瞬間に、私に密着している状態で入れ替えた、は絶対に不可能。
だって、常にサクラを感じていたから――。
えー、ちょっと待ってよ、こんなの科学じゃ絶対に証明できない……。
魔法だよ、魔法があります! ってか魔法に比べたら私の能力なんてホント些細な体質じゃん……。
謎の敗北感に打ちのめされていると、視線を……感じる。
そっと幼女を見やると、その大きな瞳がじーっと擬音が描かれるくらいに私を凝視していた。
え~目玉おっきい~。
幼い女の子って結構目が小さい子が多いけど、幼女サクラにはぱっちりとした瞳が顔に張りついている。私に寄りかかりながら、その大きな瞳を私に向けてる。
サクラだ……。
ちっさいけど、絶対サクラ。シャープな顔立ちを丸っこくして雰囲気幼くさせた感じからサクラの波動がビシビシ伝わってくる。
【だれ?】
ひぃ、心の声はそのまんまだ……。
剣と魔法のファンタジーに異世界転生って最新版のアプデしまくってるはずなのに、いざ目の前に魔法っぽい光景が登場すると上手く飲み込めない。心のどこかでいやぁ~これもなんかドッキリでしょ? 私の背後からドッキリの看板を掲げたサクラが「ドッキリ大成功じゃない!」とケラケラ笑いながら言ってくるはず。ねぇ、そうだよね……。
「ん……ふぁぁ……」
スモールサクラは私の顔を見つめながら、大きく口を開いて欠伸した。すげぇ子ども。JKサクラだったら絶対に魅せない姿。大きく欠伸する時は私からなんか見えないようにするし、オナラも私の前では絶対にしない。自分だけならそれでもいいけど、私にもオナラするな!【夢を壊すな!】と強要してくる。
「ねーえ」
チビサクラは私に声をかけてくる。
私の片膝にちょこんと座り、「おねぇさん、だれ?」と小首を傾げて。
か、
か、
可愛い――。
ずがんっ、と衝撃で脳が後頭部から弾き飛ばされるような愛くるしさ。
――私はガキは嫌いだ。
だってなんかその無防備っぽいところを自身の幼い可愛さで守っているみたいでさ、子どもだからって全てが許されるのもイヤだった。けど、チビサクラは可愛すぎる……。もっちりした顔には、将来美少女になることを想わせる片鱗が随所に鏤められている。某サクラさんがもしもレイが幼児だったら監禁したいわね……と恐ろしいことを考えていた気持ちが理解できちゃう……。
ってか待って、幼くなったことで私の……以前の記憶を失っている? 体に触れ、サクラの気持ちが伝わってくる。【ひひひっ、幼女になったことで記憶喪失になったフリしてレイにしがみつき放題じゃない!( ◠‿◠ )】みたいな声は聞こえてこないから、多分記憶飛んでる。
私を忘れる……四六始終私のことを考えているサクラが――。
絶望感を覚えるも、それよりSサイズサクラについての好奇心が勝った。だってどーせ記憶、戻るでしょ?
「えっと、はじめまして……じゃないんだけど、サクラちゃんは私のこと、わからない?」と逆に質問してみた。
「……うん」【サクラっていった】
「そっか~忘れちゃったか~。ほら、……あの、カナデお姉さんのお友達だよ」
まぁウソは言ってない。
友達というか、戦友というか、同じ力を――。
「え、カナデちゃんの?」
「そう、レイって言います。――レイ、お姉ちゃんって呼んでね」
思わず笑いそうになった。
だって、ね。
そっか……。
今ならできちゃうんだ。
――合法的に、私をお姉ちゃんって呼ばせることが!
いや、私は別にそこまで姉ぶることに固執してないよ。でもサクラは何かと姉っぽい立ち振る舞いを仕掛けてくる。私がお姉ちゃんだと言わんばかりに上から目線が多い。
だから、そんなサクラの口からレイお姉ちゃんと呼ばせる……。ズキズキと胸が疼くような高揚感「レイ!」
その声質から察するに、ちんちくりんサクラは笑っている。
果たせるかな、屈託の無い笑顔で、私を見つめていた。
いつものサクラの呼び方~! 体がビクッ! と反応しちゃう……。
「ちょ、ちょっと、呼び捨てはダメだよ。さ、一緒に……レイお姉ちゃん」
「え~~~レイ! がいい!」
「レイ、お姉ちゃん」
「レイ!」
「おねえちゃ」「レイっ!」
なんて無邪気な笑顔……。
これが、あんな屈折したJKになっちゃうとは……。
「ふうん、それじゃあサクラちゃんは、立派な大人の女性になれないなぁ」
「え……」
笑顔がしゅっと顔から消えた。
その隙を突くように畳み掛ける。
「カナデさんみたいに、お上品で格好良い大人の女性になりたいよね、そうだよね?」
「……うん」
「だったら、年上の人を呼び捨てにしちゃダメ、わかった?」
こくっと頷いた後「レイ、おねえちゃん……」とどうにか言葉を吐き出すように言った。そ、そんなにイヤなの? ってか、サクラは今幼児化してるけど、記憶残ってる? 慌てて腕を触るも【レイ……おねえちゃん……レイ……おねえちゃん……へんなの】と思考は完全にガキだ。
「ね、サクラちゃんは……今何歳ですか?」
「ん……ん~っと、これ」
ぱっと右手の手のひらを広げた。が、ニヤっと微笑むサクラを見逃す私じゃない。【ホントは6だよ~】と想いながら、左手の人差し指を伸ばしてそっと右手に添えていた。
「なるほど、サクラちゃんは6歳なんだね」
「え!?」
「だって12345、6って教えてくれたじゃん」
――ガキが、大人と子どもの狭間――JKを舐めるんじゃねーぞ!
隠すように伸ばした人差し指を掴み上げながら、にっこり微笑んだ。
ちっこいサクラは驚き戸惑いつつ私を見上げた。
……やはりサクラだ。
この垂れた大きな瞳が、じっと私を睨むように見つめてくるのすっごいサクラ味がある!
で、年は6歳か……。
JK1年の私とタメの16歳だから、10歳若返っている。サクラの皮膚から感じる情報から精神年齢も同じくらい、か。手のひらの傷は、無い。10歳若返ったから、その間に負った傷は消えてしまったの? それとも10歳若返ったことで、傷が再生された、とか。
「カナデちゃんは?」
「しばらくお出かけしてるから、まだ帰って来ないよ」
ホントは今週海外に居るらしいけど、一応初対面の私と二人きりでサクラが混乱しないようウソをついた。
「ふーん」
生返事をしながら、サクラは机に並ぶお菓子が気になっていた。ゆらゆらと頭を揺らしながら、視線を送っている。
「お菓子食べる?」
「いいの?」
にこ~って嬉しさを顔全体で表現する。
え、可愛いかわいいカワイイッ!
子どもの頃からあまり表情を出さずにでも丸わかりですよ、って感じなのかと思ったら、もう一欠片も隠さない……。心の声、丸出し。
「もちろん。どれ食べたい?」
「え~っとね~」
サクラはウキウキと体を揺らしていたが、「あっ!」と何かを思い出したのか、ぴょんと私の膝から降りると机に並ぶお菓子には見向きもせず、キッチンへ向かう。
「ど、どこ行くの?」
「ねぇ、こっち来て~」
「お菓子はいいの?」
「い~から、こっち!」
サクラの後を追いかけると、冷蔵庫の前に立っていた。小さな両手を伸ばして扉を開こうとするが、その小さな体では力不足なのか、開けられない。う~ん、う~ん! と唸っている姿がラブリーでずっと腕組んで見ちゃう。
ってか人の家の冷蔵庫開けるのって難易度高いよね。サクラと仲良くなっても暫くは触りもしなかった。一緒のベッドに入っても、手を繋がなかった頃の話だ。けど、だんだんとサクラかカナデさんが詰め込む食材やお惣菜しかないとわかると、私も普通に触るようになった。
「レイちゃん! きて!」
「レイお姉ちゃん、でしょ?」
「レイおねえちゃんきてください!」
ヤケクソ気味に喚く姿もいいっスね。いやなんかこんなガキ相手に意地悪しないの、と私の中の優しい私が吠えるが、相手はサクラなんだ。だから何も問題ないの! 確かに、と私の中の私が背中を叩いてもっといけ! と応援してくれる。
「どしたどした? 冷蔵庫に何か入ってるの?」
「うん、開けて」
「ほれ」
開くと、サクラは上の方をぴょんぴょんしながら見ようともがいていた。だが、身長が足りない。こいつ、一つ一つのアクションが全て可愛さに満ちている。私みたいにこの顔、サクラ大好きでしょ? って狙ってやってるわけじゃない。
「う〜〜〜、みえない」
「どれどれちっこいサクラちゃんの代わりにレイお姉ちゃんがとってあげよう」
「ちがう、こっちのほう!」
サクラは私の指さす先の反対側を両手で指した。
上の段の奥の方に、小さな紙袋があった。
手に取って「これ?」とサクラに掲げると「うん!」と元気いっぱいに頷く。
中を見ると「お、プリン!」
「うん、すごくおいしいプリンなの、一緒に食べよう!」
高級そうな瓶のプリンが二個入っていた。
……私ら庶民が愛好するプチッと落ちるプリンではない。いや、あれも十分美味しいし、私は大好きです。
──プリン、JKサクラの記憶には無かったはず。
自分で買ったか、カナデさんがお土産か何かで購入して、冷蔵庫にあるのだけ確認して忘れたとか。
「ホントだ、美味しそうだね。じゃああっちで食べようね!」
サクラは目をキラキラさせて頷く。
プリンでさ、ここまでワクワクしちゃう?
もしも姪っ子にこんな感じのおちびちゃんがおったら、私は毎週たっかいプリンを届けてしまうかも……。
リビングに戻り、テーブルの上にプリンとスプーンを置くとサクラはそれを掴んだ。少し迷った後、ソファに座る私の隣に座った。
「いただきます!」
瓶の中から穿り出すようにスプーンを突っ込む。
大量に掬い取る。
ぷるっと大きく揺れた。
甘ったるいプリンの匂いがふわっと漂う。
サクラは大きく口を開けて頬張る。
一瞬大きく目を見開いた後、「ん~~~~!!!!」と体を左右に揺らしながら体全体で美味しさを表現した。
「美味しい?」
「うん、すっごくおいしい! 口の中でとろとろ~ってすぐにとけちゃって、甘くてふわふわっ!」
「じゃあほっぺた落ちちゃうかもね」
「えぇ!? おちちゃうの?」
サクラは結構真面目に驚いた表情を魅せる。
普通にサンタさんも信じてそう……。前にサンタさんの真実にいつ気づいたか、とサクラに聞いた時、物心ついた頃とか抜かしてたけど絶対ウソだろ。
「そうだよ、美味しいとほっぺたがぽん! って落ちちゃうんだよ」
私が頷いていると、サクラは少し迷った。が、またスプーンでプリンを掬い、口の中に放り込む。
即座に両手で頬を抑えながら。
「サクラちゃん、何してるの?」
「ほっぺたがおちないようにね、おさえてるの」
それは反則だよ……。
頬を両手で抑え、顔をムニっと潰しながら真剣な表情で答えた。
あまりに愛らしい光景に胸が抉れるような衝撃が響く。
パクパクと口の中に放り込む度に、頬を抑えて悶えていた。
まるで小動物が餌を食べるような姿に見取れていると、サクラは私の視線に気づいた。プリンを掬い「食べる?」と差し出してきた。
いい子過ぎる……。
もしも私だったら無我夢中で食べるけど、サクラは幼い欲望を制御できるのだ。ホント私が育てただけはあるね、という気持ちを抱いた。
チガウ?
ジョウダン?
はぁ? 私が、腹を痛めて、産んだんだけど?
「いいの? ありがと~!」
「あーん」
「あ~んっ、ん!! ホントだ~美味しいね! 私のほっぺたも落ちちゃうから、サクラちゃん抑えて抑えて!」
サクラはうん! と真剣な顔で頷いて、私の頬に手を伸ばす。
でも、ちょんと頬に触れた瞬間に手が離れ、ひゅんっ! と床に手を押し付けた。
「あ~レイおねえちゃんのほっぺた落ちちゃった!」とサクラはニッコニコの満面のヒマワリが一斉に太陽に向かってぶあっと広がるような笑顔を魅せた。
「え~ホント? どこにある?」
「ここ~!」
そう言いながら、ぐりぐりと私の頬を手のひらで優しく挟んでくる。
か……かわぃ……ぃ。
ドクンドクンドクン――ってなんか私の中で脈打つ感情がある。
守る――。
この子を、この世界に蠢く全ての悪から守り育てなければ、という不思議な感情が炎のように燃えていた。
【レイのほっぺたふわふわ~。おもちとおなじ。やいておしょうゆつけてたべたらおいしいそう。でも……ピリピリ……あれ……】
食欲を纏う感情にハッと我に帰った。
うわぁ、私の肉を喰う時の描写の妙なリアリティさはサクラのそれだよ……。
サクラは私に触れたことでその刺激を思い出したのか、自身の手のひらをまじまじと眺め始めた。
「ね、サクラちゃん、今度はほっぺた落ちないようにするからさ、もう一口ちょうだい」
「やだ」
「お願い、あと一口だけ」
「え~~」
渋るサクラは仕方ないなと言わんばかりの表情で一口分を掬い、私の口元に近づける。だが、その口元がにぃっと歪んでいることに気づかない私じゃない。伊達にサクラさんに手玉に取られちゃいないんだよ。
サクラが私の口元でスプーンの向きを翻そうとした瞬間、ぐっと手首を掴んで阻止した。
「え、え!?」
「ありがと、じゃあいただきまーす!」
「え、あ~~~!」
「ぱくっ。ん~~~おいしっ!」
「なんで~~~!」
「ふふっ、だってサクラちゃんあと一口くれるって言ったでしょ。どうして驚いてるの?」
揶揄うように微笑むと、サクラはあからさまにむっとした表情を浮かべ、私に背中を向けてもう二度とプリンを取られないよう隠れるようにして食べ始めた。
「もうあげません」
「ごめんね。私の分も食べていいから」
「いいの? ……うん、でもぉ、それはレイおねえちゃんのだから……」【レイのためにかったのに……】
葛藤していた。
どうやら、私に食べさせたいという想いがあるらしい。
……まさか、JKサクラの頃の記憶? 私すら忘れるほど姿も思考も幼児退行してるのに、微妙にJKサクラの記憶が残っているのか?
サクラは迷いながらもぺろりとプリンを食べ終え、空になった瓶とスプーンをテーブルに戻した。「ごちそうさま。おいしかったです」
「あら、偉い、お利口さん……。流石良いとこのお嬢様だよ」
よしよし、と頭を撫でているとサクラはテーブルに置かれたもう一つのプリンをじっと見つめていた。
「食べないの?」
「食べてもいいよ」
「え!? ……ん~、やっぱりいい。レイおねえちゃんのだから」
え、この子良い子過ぎない? と感激した瞬間【レイがパクパクたべるのリスさんみたいでたのしいから……】と中身はサクラだったと思い知る。油断大敵。
「でも……ちょっとちょうだい」
「私のことを、ずっとレイお姉ちゃんと呼んでくれるのなら、食べさせてあげようかな」
「……はーい、レイおねえちゃん」と雑な呼び方。ってか心の中ではレイなんだよね……。
「あ、サクラちゃん。もっと大人のレディなしゃべり方、教えてあげましょう――」
「おとなのれでぃ?」
「そ、私みたいな──」
「レイおねえちゃんはこどもだよ」
「違うよ! ほら、カナデさんみたいなレディさ。どうすれば大人のレディになれるのか、教えて欲しい人〜」
「はぁい」
「よしよしよし……。へへっ。え〜じゃあまず、はい、じゃなくて……はいわよ、って言いましょう」
「はいわよ?」
「そ。はい、と返事する時に、お嬢様っぽく丁寧な“わよ”をつけることで、美人で聡明かつ凜々しくも優雅でお上品なお姉さんっぽくなるんだよ~」
まぁサクラは今時珍しく女性言葉を喋るので、“はい”に“わよ”をつけても違和感ないかも。
「おねえさん……」
「そうだよ~はい、わよっ」
「はい……わよ?」
「うんうん、はいわよ~~」
「はいわよ!」
「お、元気いいね。これでサクラちゃんは立派なレディ、お姉さんだね――」
露骨にニンマリと笑顔を向けてくる。
ホント眩しい……。
私の純粋過ぎる心すら洗い流すクリアな輝き――。
今のゴミみたいなウソをついた私が許せない。でも女性言葉を使いこなすサクラを見るたびに、「はい」に「わよ」を付けて喋らせてぇ……という欲求があって、それに逆らえなかったんです。
サクラはしばらく「はいわよ」を連呼しながら、ふと我に帰ったように静かになった。
私の隣に座り、私をじっと覗き込む。
【レイ……すっごくかわいい……】と思い始めた。ニコッと微笑んで見つめると、サクラは恥ずかしいのか俯いて逃げようとする。ので、思わずぎゅっと抱きしめていた。
「ぎゃ~」と悶えていたけど、次第に大人しくなる。
はぁ。
決めた。
私、この子のママになる。
――サクラのママに、私はなる!
「サクラちゃん、私は決めた」
「ん?」
「私ね、なるから……サクラちゃんの……立派な――ママにッ!」
サクラお姉ちゃんだけで終わらないよ。
呼ばせてやる。
ママと、私のことをママって呼ばせる。
「えぇ~サクラのおかあさんはレイおねえちゃんじゃないわよ~」とサクラはケラケラ笑いながら返していた。
◆◇◆◇
ep.絶望のリトル・ブレイブ
02
続く
◆◇◆◇
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