幽霊屋敷

晴れ時々雨

探検のつもりだったんだ。クラスの子が話してる噂の幽霊屋敷。そこにはぼさぼさの髪をした赤いワンピースの女が棲みついてて、姿を見た人は戻って来れない。どうせ嘘だと思って一人でこっそり見に行った。開け放たれた窓から女は顔を出し、僕を見た。女の顔は濡れていて、とても美人だった。催眠術にかけられた僕は、僕の方こそ幽霊みたいにその人に近づいた。口は動いてないけど、おいで、って聞こえた。窓の下まで行くと、女の人は屈んで僕の頭を抱きしめた。その人の体は柔らかくて不思議な匂いがした。息はできたのでそれを静かに吸い込むと地面がなくなり、僕はその場で浮かんでいたと思う。ここはいつか必ず来る場所で、それは今だったんだ。女の人の胸は僕の体を包み込んで隠してくれる。僕は微かに顔を動かし、でっぱった乳首に吸い付いた。赤ちゃんのように。そうじゃないように。僕はおっぱいの宇宙を漂うおとこの赤ちゃんだ。ざわざわと湧きだす気持ちがビッグバンを迎え、手で胸の膨らみを掴んだ。女の人は仰け反り、荒く声を立てる。強く、とその人が言うから自分がまだ手加減しているのに気づいて、おっぱいを吸ったり握ったり噛んだり舌で捏ねくり回したり、こんなやり方を知っている筈はないのに、僕は女の人に覆いかぶさり、その人を血塗れにした。大事に抱かれているときは思いもしなかった、突き上げるような激しい血の流れを感じて、僕は、女の人を壊そうと思った。自分より小さい僕に必死でしがみつく女の人と、脳味噌とおちんちんだけの生き物になった僕は、二人で混ざり合うことにより動物より動物を超え、完璧なミュータントになった。僕の手足や胴体は、膨らみきった脳と痛痒く腫れ上がったちんちんをシナプスのように繋ぎ、そこからの司令を待ち、末端は下された命令を実行するだけのものになる。

女の人は破壊を望んでいる。

僕にはわかる。

彼女と繋がったから。

やっと来れた。

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幽霊屋敷 晴れ時々雨 @rio11ruiagent

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