プールなんか、大嫌いだー!

ひろみつ,hiromitsu

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 幼いころ、プールが嫌いだった。大嫌いだった。あんなこと、苦行以外の何物でもない。てめえら野蛮人がヒャヒャヒャと楽しそうにしてるから、大人が勘違いして、プールの時間なんか設けたんじゃないか?


 いや、実際のところは体力をつけるためだとか何とかだろう。あんなデカくて維持費もかかりそうなもん、いらねえよ、夏。バカには勝手に市民プールやら川やらで泳がせとけ。ま、水泳なんて軍隊教育だよな、根っこは。


 というか、僕はおそらく水恐怖症というものをわずらっていた。自宅で頭を洗うときにも、顔に水がかかることが恐ろしくて、なんとか水がかからないようにしていた。こんなアタイに、あんな大量の水の中に入れとか潜れとか、「違うだろーー! このハゲーーー!!」……別に先生はハゲてはいなかった。


 親が言うたれよ、「うちの子、水が苦手なんですねん、プールは見学にさせてやってくんさい」とか。別に俺んとこは関西じゃないけど。いずれにしても、決してそんなことは言わなかったってことです。


 いや、それでも足りない。こちとら心臓がバクバク言って、恐怖恐怖、もう死ぬかと思う時間だった。生死がかかってたんだよ。あんなファッキンな時間……クソったれ! Shit!


 あの、休み時間の着替えのときから、クソbitchどもがキャーキャーはしゃぎやがって。で、あの、いきなりの冷水シャワー。あばら骨の浮き出た俺には、命の危険があったんだぞ。ふざけんな! この、mother fucker!!


 そういう子もいるんだよ、世の中には。彼らは人一倍生きるのがたいへんなんだ。周りがそれに気付いてくれないから、2倍増しでキツいね。

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