第3話 異世界の植物って凄いよね?
直人達一行は転移して来た丘を階段で降り
そのまま道沿いに進む。
直人「おぉ、、ただの道なんだけど、、
なんだろうな、、なんか感動するな、、」
5m程ある道幅に比較的平らな土が剥き出しの道に左右は草木が生い茂ってるだけの道ではあるが、地球の植物とは違い見たことない花や巨大キノコ、鹿の形をした植物等、まるで童話の中の世界を再現した風景に改めて異世界に来ている事に感動していた。
メル「そうでしょそうでしょ!
デーメステーエル神様のお膝元だからね!
ちょっと離れてるけど、それでもこれだけの
植物達が沢山いるんだよ!
(元気はよく無いけど、、)
それにね!
他には無い植物とかいっぱいあるんだよ!
例えばコレはね、、、」
途中小声になるが自慢げに道端の植物達の紹介をし始める。
そんなメルの話を「へぇぇ」や「なるほど」と相槌をうちながら
ゆっくり30分程進むと
見えて来たのはレンガ造りの一軒家。
直人「ん?なんだあれ?」
見えて来たのは道のど真ん中に建ってる家らしき建物
丁度良く道を塞いでいるので、迂回するにも整備されてない森の中を進まなければならないので、馬車などは通れそうにないので不自然な位置に建っている。
メル「うん?う〜ん、、昔は色んな場所への
行き来が頻繁に行われていたんだけどね
ここ数百年は
デーメステーエル様の力も
弱くなっちゃたし
限られた土地を守るのが精一杯なんだよね
だから、生活に関係ない国の端なんかは
誰も来ないから非常時の
転移陣設置してるだけなんだよね」
直人「そうなのか、、
って事は、俺とリズが居た場所は
国の端だったのね
つうか、俺が言うのもなんだけど
戦力無いメルが1人であんな場所に
一人で来て待機してたのは
流石に危ないんじゃないか?
せめて護衛連れてくる
必要あったんじゃないのか?」
メル「直人が魔呼びの煙魔なんか
吸わなければあんなに
モンスター来る事なんて
滅多にないんだよ!」
(って言うのは建前で、直人達を見極める
為に来たんだけどね、、)
プンプンと言いながらいかにも怒ってますと言う様に頬を膨らますメルだが、メルが単身だったのは別の理由があり
もし、直人が想定以下の戦力しか無かった場合国民に知れ渡り変な期待される前に追い返す予定だったのだ。
直人「(プンプンとかあざといな、、
しかし!
美少女がやるとアリですな!)」
そんなメルが単身で来た理由を知る由もない直人はプンプンしてるメルをニコニコしながら眺めている。
メル「なんで笑ってるのさ!
まったく!さあ!着いたよ!」
そんな話をしてる間に建物に到着し、一足早くドアに向かったメルは魔法でドアのロックを外すとそのまま開けて直人達を中に入るよう促した。
メル「はい、じゃぁ、忘れ物は無いよね?
ここにはもう来ないから
何かあるなら今の内に済ませてね?」
直人達が室内に入った後、ドアを閉める前に忘れ物確認をする
直人「ん?大丈夫だと思うけど」
リズ「はい。
討伐モンスターも収納しましたし
なんの問題もありません」
メル「うん、なら良かった」
と言ってドアを完全に閉めると魔法でロックする。
直人「ほんと転移陣しかないんだな、、」
そうあって室内を眺めるとそこには広い空間に転移陣だけが有り他には壁や天井から淡い光が出てるだけだった。
メル「まぁね、あまり用も無い場所に
色々こだわっても仕方ないからね
よし!ロックオーケー!
はい!じゃぁ、転移陣に乗ってね」
部屋のロックを厳重に終了した後、転移陣に乗るよう指示する
直人「はいはいっと」
リズ「はい、いつでも大丈夫です」
直人達が転移陣に乗った事を確認すると、メルも転移陣に入り空中に半透明なパネルを出現させると
何やら操作してから直人達に声を掛ける。
メル「一応規則があるから
街の中には直接行けないんだよね
だから街の門の前に転移して
直人にはギルドカード提示して貰う
こらそのつもりでいてね」
直人「あいよ!了解!」
(この世界で初めての街!
しかもエルフの街!
おらワクワクすっぞ!!)
メル「しゅっぱーつ!」
シュン
一瞬で景色が変わる。
目の前に現れた風景を一言で表すなら
【人工の森】
葉が生い茂った大木をイメージする様な人口的な建物
その一つ一つが高く巨大である
低い物でも40m以上の高さはありそうだし
高い物だと300mは超えてるのではないだろうか?
しかし、そんな建物が霞んでしまう存在がある
天まで届く超ド級の大樹。
大樹の天辺は雲で隠れ見えない程の高さと、山の様な一つの幹を含む大樹は数十㌔離れてるにも関わらずその存在感を放っていた。
直人「すげぇぇ、、、
ファンタジー、、、だな、、」
目の前に広がる光景に感動する直人。
メルは感動してる直人の前へ飛び出すと
直人の方へスカートをなびかせながら向き直ると
両手を広げながらこう言った。
メル「ようこそ!
エルフの街【ニース】へ!」
直人「あ、あぁ、これがエルフの街か
想像よりデカイ規模の街だな、、」
メル「そうなの?
直人がどんな想像してたか
分からないけど、この国の中で
は比較的スッキリしてる
街並みなんだけどね」
直人「まぁ、スッキリはしてるんだけど
こう、、なんて言うか、、
もっと森の中にちょこちょこ家ある
イメージあったからさ
思ったより大都市でビックリしたわ」
メル「森の中って
デーメステーエル様は確かに
森の守護者だけど
森の中だと生活不便だよ
ダンジョン中心の
暮らしをしてるんだし」
直人の発言にやや呆れなが答えるメル。
直人「そういえばそうだな
シュナのダンジョンも
近未来的な設備だったし
この世界は進んでるなぁ」
(その割には滅びそうだけど)
リズ「そうですね
ですが、それぞれの神が管理する国
毎に特色があるので、
このファーシンア国が普通と
言う訳では無いと思います」
直人「あぁ、そりゃぁ、そうか
にしても現実離れした光景だな
それにあのデカイ木は
何なんだ?」
メル「凄いでしょ?
あの【世界樹】が
この世界の森の根源であると同時に
デーメステーエル様の住む
この国最大の難関であり
選ばれし者しか入れない
通称【デーメスダンジョン】だよ!」
直人「アレが世界樹?でダンジョン?
いやいや!
どんだけデカイダンジョンだよ!
もはや木のレベル超えてるし
山よりデカイんじゃないのか?」
驚愕した表情でメルを見る直人。
メル「にっしっしっ!
さては直人さんビビリましたね?」
怪しげな笑い方をしながら指先で直人を突きながら指摘するメル
直人「いや!ビビってねぇよ!
ただちょっと広そうだよね?って
確認しただけだし!
何言ってるんだよ!まったく!」
即座に否定する直人
男子にビビってるは禁句であるが、
特にいい歳したオッサンは
プライドが高いから敏感に反応する。
メル「おや?そうでしたか
すみません直人さん
勘違いしてしまいました」
やけに素直に謝るメル。
直人「誤解ならしょうがないけどな
ビビっては無いけど
時間はある程度かかりそうなのは
理解したよ、、
でも
千里の道も一歩からって言うし
とりあえず一つ一つ
クリアしていかないとな
って事で次の目標ダンジョンが
ある【ニース】に向かいますか!
案内頼むわメル」
メル「え?あ、うん!了解だよ!
じゃ、こっちの階段から降りて
【ニース】の入り口に向かうよ!」
少し意外そうな顔をした後、ニッコリ微笑み
元気良く返事し先導し始めるメル。
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