背後からの絵を描いてみる(お絵描き∶夏緒さん)


以前、こんな話を聞いたことがある。



とある、エスな女王さまと、エムな奴隷の話だ。





……

…………

………………





とかよく分からない話から始めてみたけど、しょーじき、特に広がりはないわけで(≧∀≦)


むしろ毎日のように娘のチェジュンが私のことを毎回「ママ」って呼ぶけども、最近はそれでもいいかなとか思い出したこととか、毎日犬歯を磨いては私に齧り付こうとするティモシーがエスで、噛まれることに嬉しさを覚える私がエムですとか言ったほうがよっぽど説得りょ――ま、まてまてまて!


私、噛まれたくないから必死に逃げるためのスキルを覚えて幾星霜なわけですから、決してエムではないですからねっ!


と、話が逸れていったわけですが。


要は、私の聞いたお話の冒頭のエスとエムさんはですね、夜中に散歩をしようとしたわけです。


エスとエムさんは、鞭持ってびしばししたりロウソク垂らしたりするような女王さまと、女王さまに心底忠誠を誓う卑しい豚やろうなわけですから、普通の散歩なわけがありません。


もちろん、夜中ですから、ね。

そりゃもう。……な? 分かるだろ……?


私も知らない世界なのは間違いない。知るわきゃない。うん。知らない。知らないよ?……知らないからねっ!?



こほんっ。


そんなエムな奴隷さんは、そんな夜の散歩を今か今かと、そりゃもう何週間も前から心待ち。

女王さまはいかに卑しく捲し立ててやろうかと人に見つかる可能性が高いけども見つからないような、かなり危うい橋を渡るお散歩コースを毎日のように指折り数えて考えてたわけですよ。


で、完成。

それこそ道を熟知したご近所さんでしかできなさそうなこれまでかつてない、完璧な道。


女王さまも、エムな奴隷さんのために必死に考えたその道を二人で歩く……歩く、ん、だよな……? まあ、歩くことが待ち遠しくて、首輪やロープ、猿轡、口枷や目隠しも勿論新調するわけです。


家に帰れば勿論赤いロウソクだってたんまりで、程よくしなる鞭だって、今もスナップきかせていい音出すためにビシバシと鳴るわけです。


最高のお仕置きができることを、互いにしたりされて。互いがコンディションをしっかり整えて。





そして、当日。






ザーっと。

扉の外や窓の外から聞こえるは、水の音。

屋根からはぱちぱちとざーざー、ぴちょんぴちょんと水の音。




そう。

その決行日は、雨。


それも、かなりの大雨で。



そんななか大事な大事な自分のエムな奴隷を連れ出すことは出来ない女王さまは、優しさを出してしまうわけです。


「……また、こんど、ね……」


その憂いを帯びた女王さまの表情。

普段見せることのないその痛ましいまでの悲壮感。

奴隷ごときに見せてはいけない、女王さまの弱さ。



奴隷は、そんな女王さまがどれだけこの日を楽しみにしていたか、よく知っています。それこそ自分が心待ちにしていた以上であったことを知っています。



だからこそ、奴隷は女王さまに進言しました。




「私を、あなたは知っているはずだ。誰よりも何よりも。私がなんなのか、あなたが私のなんであるのか、そして、私にとってあなたが何者であるのか」



奴隷は手に持った黒い布を目元へ巻いて、後頭部でぎゅっと絞めた。




「……私は、あなたのためなら、きっと、どんな痛みにさえも耐えて見せることができるのでしょう」



奴隷は、見えなくなった視界を気にもせずに、流れるような動きでありながら、流水でありながらゆっくりと自身の首にペットの首元につけるようなごつめの首輪を巻きつける。その首輪の先には切れなさそうなリード。



奴隷は、そのリードを女王さまの手に乗せる。



「なぜ?

 なぜなんてそんな言葉は、あなたからでるはずもないしあなたはなぜ私がそうできるのか、知っているはずだ。そうでしょう?」



そして、四つん這いに座り込みながら、愛しの主であらせられる女王さまを見上げる。




「私は、あなたの奴隷であり。



      私自身が、



         エム、



 なのですから」



かぷりと。


最後に、自身の思いを言い切った奴隷は、穴の空いた丸い球体を口に嵌め、そして、鎖と布できた紐を落ちないようにしっかりと結んで、前を見据える。


奴隷の見えない視界にはくっきりと映っていた。



自らが背中に喜びを受けながら進むべきその先――降りしきる雨の世界へと飛び立つための、入り口。




         玄関を。




「……あなたは、本当に……」


瞳から今にも零れそうなその雨とは違う水を拭いとり。

女王さまもまた、進むべき道を見定める。



ぴしり、と、その手がしならせては地面に触れて跳ねて音をたてるは、この日のために準備していた奴隷に新たな喜びを与える、女王さまが常備し、携帯し、命令を執行させるために唸らせる、鞭だ。



「じゃあ、あなたの望み通りにしてあげるわ――」





ぐわっと、擬音があふれそうなほどに振り上げられた鞭が振り下ろされるは、愛しの奴隷の無防備な背中。





ぱちぃぃぃぃーーーーーーんっ!



と、高らかに鳴る喜びの音と「きゃいんっ、くぅぅ〜ん、ハァハァハァ」と叩くたびに喜悦の声が弾ける中、女王さまの嬌声にも似た艶やかに鋭い声がその場に響く。





「雨天、決行だよっ!」













という感じの一言を添えたお絵描きを、どうぞ。


https://note.com/292339/n/ncded19cff089


こんな感じの話があって、あの吹き出しだと、思ってくれたらこれ幸い?



さ。

カクヨムの輪。

ぱんなこった教の信者の皆さんが織りなす輪を、私に是非見せてください(●´ϖ`●)




……私が何を書いているのかなんて、そんな些細で粗末で野暮なことはいいんですっ!


いま、やるべきことはたった一つ!


女王夏緒さまに、誰が伝えるか、そしてどう伝えるのか、ですよっ!(何


まあ、これで、数週間前に落ち込んでたのが持ち直してくれるならなお嬉しいとこですね。


遅いかっ!?(笑





皆様に、ぱんなこったの祝福、あれ!(−人−)





強引になにか締めくくろうとする

パパ上より



皆様へ、教祖様の愛を込めて。



※あら、意外と早くに気づかれたようで∑(‘◉⌓◉’)

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