新巻鮭(お絵描き:あいるさん)


 ※途中から私的が入った悲しげな話しになりますので、イッキ飛ばしで最後に行ってもらって全然構いません。


 私の中での本文は最終二十行くらいですからっ!



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「それでねー。なっくんったら小さい頃から新巻鮭が大好きで食べ過ぎてねー」


 ふむふむ。

 お兄ちゃんは新巻鮭が大好き、っと。

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 という話を、私の作品


 『刻旅行 ~世界を越えて家族探し~』


 に、書いたことがある。

 上記作品を読んでいてしっかりとこの一場面(うむ。今日も市場麺の予測変換。スマホは相変わらずの誤変換だ。美味そうじゃないか市場麺)を覚えている方がいれば、それはかなりの私マニアではあるのだが、確実に覚えている方はいないだろう。

 更にマニア度を測るなら、『刻旅行』も『ライセンス!』も、元は私が若い頃に書いた作品なわけで、息子が産まれるとかそんなのまったく掠りもしない時の話だってのを知っているなら、その人は嫁より私に詳しいだろう(?


 でも。

 そう考えると。


 あれ?

 あの頃から進歩してない……?


 い、いや、そんなこと考えちゃだめだ!

 当時の話を今の思考で書き直してるんだからきっと進歩してるはず!




 閑話休題こほんっ




 さて。

 なんでそんなことを急に思い出したのか。


 別段、鮭に関して『あの人』と何の思い出もないはずなんだがなぁとか思いながら。


 あの時を、思い出してみる。



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 昔――娘が生まれる前だが、正月に息子を私の実家、皆の防衛拠点であり最後の砦である(何の?)富山王国に連れて行ったときの話だ。


 息子は、我が家の正月に現れる、とんでも塩っ辛い『新巻鮭』という、塩なんじゃないのこれ、的な鮭を一口齧った瞬間に、まさに目をキラキラと輝かせて早く寄越せ早く寄越せと体全身でアピールしていた。


 ちなみに。

 『新巻鮭』は、要は普段食卓に並ぶ鮭を、一匹丸ごと塩に漬け込んだものなのだが、都内近郊で住む、当時噛み癖全盛期の嫁が一口食べてあまりの塩っ辛さに悶絶し、「人が食べれる塩っ辛さを凌駕している」と言わしめた一品である。


 なお、富山王国であるからして、塩っ辛さは国内随一ではないかと思っている。


(余談だが、富山王国で有名な富山ブラック。

 本場の食べたら塩っ辛すぎて汁飲めませんし、麺は黒いですからねっ!)


 さて、そんな新巻鮭。

 特に、私ことパパ上の実家では、これを、『塩抜き』しない。焼くだけだ。


 そんなものを昔から美味い美味いと食べていたのだから、醤油一升瓶飲んでも大丈夫っしょみたいな塩耐性持ってると勘違いするお馬鹿なパパ上が出来上がるのだが……まあ、皆さんはやらないように、ね☆

(半分近くまで飲んだら、致死だからね? 凄いことなるからね? 「あ"ーっ! あ"ーっ!」しか言えなくなるからねっ!)



 とにかく。

 そんな塩っ辛いもの好きなパパ上の息子だ。

 好みも似ているから仕方がない。


 周りの私の家族も、それが当たり前(醤油一升瓶イッキがじゃないよっ!)なので、美味そうに塩っ辛い鮭を食べる、初の孫やら曾孫にほっこりやで。


 かく言う私も、そんな息子を胡座かいて膝に乗せて食べさせてるのだからべったりだ。


 いやぁ、なんだこの、守ってくださいオーラ全開な小動物は。

 守るぞ? そりゃ守るさっ!



「あれ? 動き止まった」

「口の中にいっぱい入れすぎたんじゃないか?」



 そんな、息子守ると心で誓う私の耳に聞こえるは不吉な、パパ上の兄様と姉様の声。


 なんとなく嫌な予感がした私は、誰よりも咄嗟に両手を息子の前に。

 大きなお椀のような形となった私の両手に降り注ぐは、


 鮭 しゃけ シャケ サーモン さぁぁもぉぉん


 からのー。


           鮭


 だ。


 そりゃあ。

 塩分過多ですよね。



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「……ああ。そっか」


 あの時を思い出して懐かしい気持ちになりながら、なんとなく、『あの人』を思いだした理由がわかった。



 <パパっぽいことやってるやん。あんなちっこかったのに、もう父親かぁ>



 なんて言って、嘔吐という名の鮭まみれになった私の思い出話を、豪快に笑いながら煙草片手にそんな風に喜んでいた『あの人』――叔父。


 今も煙草を吸いながらあの家で笑ってそうなあの人は、今日、安らかに天へと旅立った。





 お疲れ様でした。





 そう、コロナで実家に向かえず、弔電しか出せない私は、出先で見つめた空に向かってお辞儀する。



−−−−−−−−−−−−−−




 とまあ、追悼みたいな感じになりましたが。

 はい。今日(2020/11/24)が叔父のお葬式となります。通夜は昨日ですね。



 まずは文中にもある通り。コロナで葬式いけないので、この場を借りさせてお別れのお話をさせて頂きました。


 お付き合い頂きありがとうございますm(_ _)m

 




 とまあ、そんな暗い話はいいとして。


 以前非公開としたパパ上様日記のお話を覚えていらっしゃる方がいたら分かるかもしれませんが……。


 うちの息子、こんなとこでもシンクロしてるんですよ。


 『刻旅行』で新巻鮭のこと書いたのって、私がまだ富山王国にいた頃くらいなんですよ。(それがいつかわからないって? ぐぐれっ!)

 勿論、その頃は息子がいるわけないし、嫁にも出会ってません。

 書き直したとはいえ、こう言う細かいところはそのままなんです。


 ほんま、うちの息子が刻旅行の主人公みたいになるんじゃないかと心配と嫉妬しちゃいますねっ!(笑

 ※なぜかは『刻旅行』を参照ください。

  キャッ! 宣伝しちゃった ミ☆



 まあ、そんなこともどうでもいいとして(?

 今回の本題おえかきへと。

 ちょいと前にこんなコメントを見かけたわけです。



−−−−−−−−−−−−−−

 面白すぎやろ!


 本妻の画像を見たよ~負けないわよ(ウソ)


 暗闇で地震は怖かったでしょうね

 お疲れ様🍺😆💕

−−−−−−−−−−−−−−


 ばっか。うちの嫁なんかよりあんたのほうが可愛いだろ。

 ほれ。


 https://note.com/292339/n/n0ccd21818a52



 さてと。


 薬剤師も描き直しできたから、そろそろ――


 やばっ。

 カクヨムコンに『ライセンス!』を再出撃させる予定なのになーんも話書いてないっ!




 どろんっ☆



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