私のやらかしたエピソード? そんなものいくらでも――(お絵描き:綾束 乙さん)
娘が、リビングで。
勢いよく私に向かって走ってきた。
「ねぇねぇままー」
「パパだって何度もいってんだろぅにっ!」
相変わらずのお決まりの会話をしつつ、一向に直る気配のない娘の、私を呼ぶ性別を超えたその呼び方。
「んなことどうでもいいにゃっ! それより、これ食べていーい?」
そういった娘が、私に見せたもの。
「あ、これ二つあるじゃん、一個俺のな」
「にゃーっ! ボクがみつけたにゃーっ!」
いや、違う。
お前等、それは食べ物じゃない。
娘が必死に持っているそれをぱぱ上信者の息子から盗られまいと大事そうに胸に抱え込むそれは。
確実に、食べ物ではないのだ。
それは表か裏かは分からないが、表が金色、裏面が銀色のつるつるの塗装がされた四角いものだ。
どこからでも切れるようにぎざぎざのそれは、表面にこう書いてある。
【002】
と。
ばかやろうっ! なんてもんを見つけてきて食べようとしてるんだ!
とにかく、大声で叫んでそれを回収してはポケットの中へと突っ込む私。
子供達に見つかるようなところに置いたつもりはなかった。だがこの二人は家捜しのプロだ。
特にそれが自分の家であれば、私なんかよりどこに何が置いてあるかなんてよく分かっている。
だが、これはあかんっ!
そんな、息子と娘に、なんで怒られたのかさえ説明もできない私の失敗談から始まるこのお話。
さて、今日も後半はお絵かきについて描いてみようと思う。
最近は、私の周りでお絵かき熱が伝染したようで嬉しい限りである。
ぱんつぁーっ! だすとぉぉぉぉーーっ!
そんな掛け声と共に。さあ。私とともに、皆で黒歴史を紡いでいこうではないか。
絵が上手い上手くないなんて関係ないんです。
私の最初の頃の絵見てみてください。
描き続ければ今の絵柄のように、変わることだって出来るんです。
……え?
あまり、変わってない……?
……泣くぞ?
泣いちゃうぞ、そんなこと言ったら
༼☯﹏☯༽;
そんなよく分からないテンションで始まったお絵かきについてのお話。
先日もちょっと描こうとした。
題材は異世界令嬢風。
でも、それがまた難しい。
なぜなら、私の思い描く異世界令嬢というのは、とにかく髪の毛がわっさーとわっさーとつややかーと、ふんわりーの。という感じで、とにかくきめ細かいイメージなのだ。
私の今までの絵を見てもらえれば分かる通り、そこまで髪の毛を細かく描いた気はない。
それ以上に細かく描くというのはまだまだ技量が足りない。
さ、練習だ。
https://note.com/292339/n/nd72069591769
ってなわけで。
練習した結果でもうしわけありませんが。
カクヨム擬人化計画、第――何号だこれ?
綾束 乙さん
完成です。
きっと、もうちょっと髪の毛わっさーって!
そのうちわっさーって描きなおしてみせる!
そう思いながら。
私ことパパ上は、今日も――
「おい。私描けよ」
呼び止めるは、先程娘達がはしゃいでいたアレについて、こっぴどく私を説教した嫁だ。
そんな嫁が放った一言を、必死に。
頭の中で必死に、何度も反芻する。
……え?
嫁を、描け?
それ、なんていう苦行?
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