A.D. 2086
─2086年初冬─
─宇宙─
僕がそれを食べたのは宇宙の果て、
閉じられた鉄の
そこには少年少女が集められ、
無の宇宙を
その日はクリマスだった。
いや正確には日にちの感覚なんてなかったけど
僕達はその日をクリスマスとして、
最後の
仲間たちは皆、
僕達はもう何日も食事をとってなかった。
いや何ヵ月も食うや喰わずの生活をしていた。
そんな中ついに最後の食料も底をつき、
僕達は
最後の
そんな中に僕は参加者としていた。
紹介が遅れたが僕の名はフーゴ。
フーゴ・ブリッヒ。
ロシア人ぽくないと言ってからかった。
この当時、僕は太っていた。
その体形に
その中に入るものなら何でも飲み込んだ。
そんな僕もこの時は
拒食症さながらだった。
そんな僕に親友のユソンが、
最後に残った食料を手渡した。
「これは、お前が食べろ」
その場にはもはや座る気力もなくし横たわる、
仲間たちが集まっていた。
僕はユソンを見つめ一度は
そう断ったんだ。
「僕、食べれないよ」
彼は首をゆっくり横に振り、
最後の力を
起き上がった。
「みんなの同意だ。
これはお前が食え。
全員で分けるだけのぶんはもうない。
だから一番幸せそうに食べるお前に、
食べてほしいんだ 」
そう言うと彼は
もう彼に動く力は残っていなかった。
ただ瞳だけがじっと僕を捉えていた。
僕は食べた。
無心で食べた。
その場に集まっり
じっとその
僕が口にしたのは骨と皮だけの肉の塊。
すじが
それでも僕は無心で食べた。
それは生涯忘れる事の出来ない味になった。
おいおい頭は残しとけよ。
そう言って彼が笑っていた。
僕は
「もちろん僕でも頭は食べないよ。
食べるとユソンとお話できないもんね。
僕だってそれぐらいはわかってるよ」
日にちも定かでない
こうして閉じた。
実を言うとこの時の事は意識が
はっきりとは覚えていない。
ただこの時食べた
今でも
生存者2名
【宇宙漂流記外伝】─邂逅の宇宙─ 夜神 颯冶 @vx9
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