ルリニア地にて、俺たちは白銀の鎧を身に纏う
明武士
霊装戦士入学編: プロローグ:アールグリン大陸にて....
この世界はルナテスという。
現在、この世界に住んでいる人間からすれば、三つの大陸が確認されていて、その内に一つだけが人間の住めない地となっているのだ。なぜかというと、そこは魔物である「トリニトレアス」が跋扈してるから。
今、この世界の中央にあるアールグリン大陸にて、一つの物語が紡がれようとしているのだ..........。
「はあああああーーーーーー!!!」「やあああああーーーーー!!!」
「甘いわーー!せいやあああーーーー!」
バコーーーッ!
「ぐわああああーーーー!!!!」
剣戟の最中に、俺は自分の持っている木刀で目の前の紫色の長髪な少女の隙だらけだった横腹を狙って、突きを噛まそうとしたんだけれど、どうやら相手は俺の攻撃を誘うようにわざとそれをやったので、突きに最中に身体をずらされたー!
その所為で、前のめりになっている俺の身体がバランスを崩して、その隙を予想していた少女は微笑を浮かべて、隙ありー!、といわんばかりな表情と共に、俺の胸に素早くて強烈な蹴りを繰り出してきたーー!おおー!姉ちゃんはミニスカートを履いて俺と剣術の練習を一緒に相手してくれたので、姉ちゃんの紫色のパンツが一瞬、ちら見できたー!
「ごほーー!ごほーー!」
地面に倒れて痛みで転がっている俺だったけれど、
「またも私の勝ちのようね。はいーーお手。」
「......あ、うん。」
「よっと~~。」
そう可愛く声を出しながら、差し出してきた手を握った俺を引っ張りあげてくれた、容姿端麗で運動抜群の美少女が微笑んで、俺の手と腕ごとを強引に彼女の顔近くまでに引き寄せているのだったー!!それも躊躇なしだーー!? なにーー?なんでこんなことをーー ネノセア姉ちゃん!?
「ちゅー。」
「~~~!?」
あろうことか、姉ちゃんいきなり俺の頬にキスしてきたのだー!
「~~~い、いーいきなりなにすんだよーー!?姉ちゃんー!?」
「ふふ~~。だって、セオの慌ててる反応、見るのすごく楽しいから、ちょびっとキスしたくなっただけだもん~~~。」
もう!またも俺の純情を弄んで、からかったなー!
「もうー!ネノ姉ちゃん!こういうのはやめてよね!俺も昔と違って、大きくなったので恥ずかしいからさー!」
「む~~。私だって、可愛い弟とじゃなければやらないんだもんー!君、セオだからやるのよ。」
「でも、家族だからって、軽々しくそんな......」
「軽々しくなんてないーー!」
いきなり声を荒げたかと思うと、次はーー。
ぱふー。
「--!?」
いきなり抱きしめてきた!ちょう、待ってーー!胸がー胸がー!。その豊満な撓みが俺の顔を覆ってきていて、ちょっとだけ苦しいよー。
「そんな寂しいこといわないで、お父さん達が君を川の近くに発見してから、ずっと育てられてきたんでしょうー?あの時は1歳辺りとか聞いたから、それから11年もたって、今は12歳になったんでしょうー?ずっと、この山奥の家にいて、他の人との接触を禁じてきて、寂しい思いをさせて悪いとも思うわー!けど......けれど.......。」
次は顔を俯かせたままで、一向に俺を放そうって素振りを全然みせないんだけれども、もう息がー!息がー!
バアー!
「ふわああーー!」
やっと俺を解放してくれた。姉ちゃんの方を見るとー!
「だって、仕方がないじゃないー!セオは向こうの国、「テソラン王国」の民で、私たちはこの「ロランダ王国」の民で、この国の領土にいるからなのよーー!昔、戦争も何回か繰り返した、敵国同士の民が、もしかして他の人にばれたら、と思うと、私、私~~。どうしたらいいのか、わからないよーー!」
一粒、一粒の涙が姉ちゃんの真っ白い頬に零れ落ちていく、その綺麗な緑色の瞳から。ちなみに、彼女はとっても薄い色素の青い色の髪だから、泣いてると一層と神秘的な印象が増す。
そう。俺たちの父ちゃんたちはもう既に1年も前から他界していて、ずっとこの山奥の屋敷に暮らしてきたのだけれど、実は俺たちは血が繋がっていない、義理の姉弟に過ぎないんだ。でも、俺には姉ちゃんしかいないから、姉ちゃんも俺のことが大好きで、実の弟としてずっと可愛がってくれてきた。
でも、やっぱり、俺たちはここでしか暮らせないんだ。
さっき、姉ちゃんの言うとおりに、家族でありながらも俺たちは別の国の人間同士で、人種も違うんだ。それも、最悪な事に、過去からずっと戦争を繰り返してきたらしくて、敵国同士の人間のようだ(父ちゃんたちに教えられてきたこと)。外見も違うので、俺を町にでも連れて行こうものなら、きっと俺だけがこの国の者に迫害か、もしくはスパイ疑惑で逮捕されちゃうだろう。 見た目の違いの証拠として......
父ちゃんたちだけじゃなくて、姉ちゃんの肌色も色白くて、それに対して、俺だけが髪ふさふさで、それだけじゃなくて、とっても濃い、褐色肌なんだから。
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