誰のために書いているのやら

こんばんわ。また来たよ

今日は寒く、そして寂しい。こんなに自分が人恋しくなるなんて思いもしなかった。

寒い、寂しい、おなかすいた。

これをどうにかしたいのが今の自分の三大欲求。

なんて浅ましい望みなんだろうね。

はぁ。

いつものことながら嘆息せざるを得ない。

寂しいのは書いていれば直るって、自分に自分で言い聞かせてみたけれど本当かな。

本当はただ気分が紛れるだけでしょうに。

寒いのは服を着ればいい。おなかすいたら喰えばいい。

けれど実は今痩せたくて仕方ないんだ。

もう、骨そのものが大きくて、痩せる余地はあんまり無いんだけれど。

腹や尻や背中や太ももに、贅肉はたくさんついている。

これを落としてしまいたいんだ。

痩せれば少しは気分も変わるだろうと思って。

いいや、気分じゃなくて相手の態度が変わるだろうと思って。

ああ、それにしても自分は何をやっているんだろう。

昨日は面接に行った。今日は履歴書を三枚書いて送った。逃避にしか過ぎないのだろうけど。明日は何をしよう。いいや、実際もう今日なんだけれども。

今日も書類選考で落選の通知が来た。

もう書類選考では永遠に選ばれないのかも知れない。

そんな不安さえも感じる昨今だ。

ただ自分は生きたいだけなのに。

生きていたいだけなのに。

コネもなく、金もない。

そんな自分が今の世を生きてゆくのは辛すぎる様に思える。

はぁ。

なんで生まれ落ちてきたのだろう。

世界を楽しめていない。

つまりはそう、鬱なのだ。

誰も信じてくれないけれど、鬱なんだよ、自分は。

重い重い鬱なのだ。

ねっとりとへばりつくような、自分が本来持っているような、後天的にではなく先天的に与えられたような鬱。

もう、仕事のせいなんかじゃないような気がする。

いままではそうだったけれど、もう、違うような気もする。

二年以上ぶっ壊れていたのは確かに仕事上のストレスによる鬱だった。

だけど、今のは、どうなんだろう。

就職がうまくいかないこと。それもストレスの一部だ。

これが原因かな……。自分がすっかり誰にも認められない存在に零落してしまったということ。それをいやが上にも思い知らされる。

 働いていた頃にはそれはそれは重要な役目を与えられていたはずだったのだが。

 まあそのせいで壊れたわけだがね。けれどあの頃の自分は少なくとも何者かではあった。

 今の自分は違う。あのころの頑張りぶりを知るものはなく、孤独で寂しくて、そうして孤立している。何者でもなくなっている。無名の存在。

 自分が何者かであることを証明するために資格を少し取ってみたけれど、役に立っているようには思えなくて。

 それがひどく寂しいんだ。ああ、面接までたどり着きたい。

 それに何が悪いのかわからないまま就職活動をしていても時間の浪費にしかならないんじゃないだろうか。

 ……。

 こうやって、自分のことなら書けるんだ。

 けれど、物語はさっぱりだ。

 書けやしない。

 ご都合主義が苦しくて、書けやしない。

 だってそれがこの地上では起こりえないことを自分はよく知っているから。

 思い知らされたから。

 思い知っている最中だから。

 僕は一秒一秒ごとに思い知らされているから。

 寒さも、寂しさも、おなかがすいていることも、何一つ自分で動かなくては満たされないことを、いいや、例え動いたとしても満たされることがないことを、僕はまるで地獄の刑罰のように思い知らされている。

 なんとも。

 なんにも。

 だから、空っぽなんだ。

 嘘をつきたい。いいや、嘘をついてる。履歴書で盛大に嘘をついている。罪悪感すら覚えずに。

 それが本当のことだとすら信じている。いいや、信じかけている。過去のことは美しい思い出として葬り去ろうと試みている。

 僕の空白期間が長すぎるのだろう。

 会社を辞めてからの。

 けれど直るまでここまでかかった。

 本当にここまでかかった。

 ……本当かな。

 少なくとも医者はそう診断していた。

 自分のそう思っていた。

 けれども。

 どうなんだろう。これはかなり難しい問題だ。

 一年は確実に駄目だった。おかげで失業給付の日数が百日ぐらい短くて、難儀している。

 二年目は、やけに怒りっぽかった。

 うむ、思い出して考えるとやっぱり駄目だったと思う。

 ならば仕方ない。

 仕方ない。

 ……。

 なんとか、ならなかったものだろうか。

 ああ、もう三枚目か。いつもだいたいこのくらいが一日で書く分量なんだよね。

 駄文なんで、さらさらと書ける。

 ……誰に向かって話しているのやら。

 気が滅入ってきた。

 昔のことを思い出しすぎた。

 ろくな思い出がないしろくな思い出しか思い出せない。

 忘れてしまいたいほどに。

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