私は他の女子と違う!
クール
第1話 人と話さない
ー高校の入学式から三日目ー
私は黒山かなこ。名前の通り今どきの可愛い人ではない。
私の外見は黒髪がボサボサで不潔に見える。
だから、モテない......。
いや、私がモテないようにしてるんだ......。
男にこびってるお前らとは違う。
恋愛して、傷ついて終わるくらいなら1人の方が得するさ。
ってか!私、今友達もいねぇじゃん!?
いや、気にならないし。
中学の時に友達一人くらいはいた。
こんな私でも友達が..................。
ドンッ!と誰かがぶつかってきた。
「グフォッ!!」男子が私の机に当たってきたせいで私のお腹に机がぶつかった。
「あー、悪いな!! 」と言い男子はおい、やめろよ〜とか言いながら友達の元へ行った。
おめぇがやめろってんだ!!
ふざけんじゃねぇよ!
謝るなら真剣に謝らんかいクソ男!!
心の中でそう思った私は落ち着くために深呼吸をした。
胃腸が痛い......。
お前らのために胃袋や腸を潰すなんてこの世の終わりとも言える。
はぁ〜、高校生にもなって私は変わっていない。その前に、変わろうともしなかった。
そのせいで、教室では私の存在が空気のようだ。
ー放課後ー 下駄箱
「ねぇ、合コン行かな〜い? 友達に誘われちゃって、後一人必要なの〜! ねぇ、どう?」と、隣で靴を下駄箱から出している私にではなく、遠くの方にいた女子に話しかけた。
そりゃそうだ、見た目からして私は恋愛に向いていない。
いや、私が向いていないようにしているんだ。
誘われたって余計なお世話だっつーの!
そして私は靴を履き、外に出た。
高校三日目になってまだ誰とも話していない。
毎日校門の前でみんなに挨拶している男性教師がいる。
だが、私は挨拶されても逃げていた。
これではなんの進歩もない、よし! 勇気をだして!
「おー、黒山またな! 」
これは挨拶すべきか、しないべきか............するべきだ!今勇気をださないでどうするんだ!
今言わないと!
「あの............。さ、さょなら............」
挨拶をしてしまった。先生の反応は......
「おう! 」
私は校門を離れてとても喜んだ。走って走って走りまくった!
......笑顔で走ったせいか、周りの人達は私を見て怖がっていた......。
別にいいし!
今日は高校生になって初めて話したんだし!
嬉しいなら喜んでもいいだろ!
頑張った自分にご褒美だ!
コンビニでアイスを買って、ルンルンで家に帰った。
夜ご飯のデザートにアイスを食べた。
そして翌朝、お腹を壊してしまった......。
「いたいー! 腹痛てぇー!」
もう死にそー!うあああああああー...........!
「邪魔だ、どけ。」
私はその声に聞き覚えがある。
まぁ、ここは家だから当たり前だが、クソ兄のかなとだ。
とてもウザイがイケメンでモテる。
「俺が先に、トイレへ行く。だからどけ」
「お前......妹のお腹が大事じゃないのか......! 」
「自業自得だ」
私はこのクソ兄に毎日こんな会話でイライラしている。
お前なんか............お前なんか死ねぃ!
そして兄のトイレが終わり、私はすぐにトイレに入った。
15分くらいこもってたけど時間には余裕がある。
そして家を出た。
そういえば......昨日先生に挨拶できた!
あんなにスムーズに会話できるのは高校生になって初めてだ!!
ー教室ー
だがさすがにクラスの人とは喋れる訳もなく......。
別に羨ましくねーし!
お前らみたいな人と仲良くしてしまうと脳が腐る!
どうせ男なんて女でお遊びして、女なんて男のことしか考えてねーだろ!
だから私は違う。
男にこびってなくて、女と会話をしていない......。
会話すると気が狂う。
今どきの高校生は異性の存在を生きがいにして生きている。
とても可哀想な生き物だ。
女子は好きな人がかぶれば嫌がらせをし、男子は好きな人がかぶれば喧嘩をし、依存してるのかよってぐらい好きな人を取り合う。
そんな世界で私は生きていける自信がない。
これで正解なんだ!
私は一人で生きていく! でも、私は同時にある決心をした............。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます