ブラックボックス

ブラックボックス1

アームヘッドは一人の人間を主として選ぶ。機体アームヘッドと人間は紐づけられる。アームヘッドの心と人の心が結びつき、彼岸の彼方にいるアームコアを呼び覚ます。ここでひとつ問う。心が入れ替わった人間おっさんになった美少女はかつてのアームヘッドを呼び覚ませるのか?


ふと気づくと俺はデパートのエレベーターにいた。様々なことが俺を悩ませていた。”俺”じゃない!”私”だ!私はマカネ、マカネ・アキタだ。マヤ・ダイセンじゃない!マカネは舞踏会に招かれて眠らされ気づいた時にはおっさんダイセンの体にされていた!


誰も羨む美少女だったマカネは体を狙われていたのだ!若く美しい体は中年の体にされた。無論マカネは努力を怠らずこの体でも美しさを取り戻そうとした。そしてこの北方の地ヴァルハラ地区に奪われた体があることを知った。



私はあろうことかこの地でロボットアームヘッドに乗って戦っていた!そして俺も自らロボットに乗り、俺の体を取り戻すため、このロボット闘技場アリーナで戦っているのだ!だがそこへ異界から来たような怪物が現れた!


能異頭ノイズ(と、アイリーンは言っていた)はアームヘッドとは異なる不気味な怪物で権能パワーと呼ばれる世界再定義能力を用いて致命的事態を引き起こす(らしい)。ともかく俺の拠点は破壊され工事中だ。


そして女王を名乗る謎の少女ウヅメ。彼女はダイセンの、私の中身マカネを見抜いていた。もしかしたら彼女ウヅメが私の体を取り戻す手がかりを知っているかもしれない。不意にエレベーターの扉が開き、二人入ってきた。


二人とも変な格好だった。コートの下にトリフネの学校で水泳に使う水着スクール水着を着た二人組だ。「やあ、ひさしぶりだね」片方が声をかけてきた。マカネはその顔を見た。ダイセンだ!マカネ・アキタだ!「マヤ・ダイセンです。貴女はお元気でしたか?」ダイセンマカネに声をかけた。

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