転生したら最強の魔眼使いだった。
中野 拓斗《たくと》
第零話
俺はそれなりに名の知れた冒険者だった。
正式な国の騎士でも無いのに、勇者パーティと共に魔王を封印したり、邪竜を倒したりした。
俺は冒険家の中ではそれなりに若い方だった。若くて強いから、妬まれもした。自分で言うのもあれだが、嫌われるほど強かった。
そして今日……
普段はソロで、雑魚を狩るのが常だったが…珍しく、ギルドマスターに呼び出され、勇者パーティが受託した最高難易度の依頼……魔剣士の討伐に俺にも同行するように頼まれた。勇者パーティはともかく、ギルドマスターには良くしてもらっていたので、ついて行くことになった。
行先は、街の路地裏にある階段を降り、ほとんどが貧困区となっている、地下街の広場だった。
流石は勇者パーティだけあって、着くのに3時間はかかると言われていたのに、たったの1時間少々で到着してしまった。
そこで、俺は気が付いた。
「おい馬鹿勇者!これは一体どういう事だ!?」
数百人規模の魔法使いと騎士達が俺1人に向かって攻撃魔法を撃ってきた。
流石の俺も、゛数千如きの゛攻撃魔法など無傷で、迎撃出来たが…今の今まで信じていた奴等からの裏切りは少しばかり怒りを覚えた。
(ここで何かをしても最もやられるだけ)
そう思い、反撃を我慢していたら、勇者からこの一言
「何を驚いている。言っただろう?魔剣士討伐に同行…着いてきてくれと」
勇者は笑っていた。ごくごく当たり前のことかのように…誰かの快挙を喜ぶかの自然な笑み
一瞬殺気が感じられ、自分の剣に手を掛けたが、反撃も虚しく勇者の神剣に貫かれた。
この時、俺は転生してでも、この勇者を殺してやると心に、剣に、神に誓った……
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます